令和2 2 月5~8日 職場の倦怠期を乗り切るには 桃枝孝一郎先生執筆
コ-チAより配信
外部の専門家の指導を受けて上司が部下に対して期待をもって対話を始めたが
マンネリ化し始め、暗礁に乗り上げたような気分になった場合どう対処するかという
問題提示を投げかけます。それまでの対話は以下のとおりです。
筆者が言うには、エグゼクティブコ-チングを受ける経営者の多くが、コ-チとの対話を
有益に感じ、自分の部下の部下と1対1の時間を持ちます。
そして「相手がうれしそうに沢山話してくれた。」
「知らない一面を知ることができた」と手ごたえを感じ、張り切って取り組んだものの
しばらくすると、こんな心境を吐露します」
「次に何を聞いたらいいか悩んでしまう」
「気づいたら、いつもと同じ仕事の話ししかしなくなっている」
「部下がつまらなそうにしている」
そしてこのまま「対話の時間」を持ち続けていいのかと考え始めます。------
それに対して筆者は次のように話しています。
しかし、「倦怠」は健全なもの。(それは自然の成り行きと)
これと似た状況、似たような経験---そうです。
「毎日ドキドキしながらデ-トを重ねていたカップルにやがて訪れる「倦怠期」。
これはよくある飽きていやになる時期です。
夫婦のような長い付き合いの中で起きる現象だとすると、上司と部下の「対話」に起きる
「倦怠期」も時間を重ねたからこそ起きる「健全なもの」と捉えることができるのでは
なぃでしょうか?との問題提示。(視点を変えて先を見据えた対応)
では、それにどう立ち向かっていくのがよいでしょうか?
全社をあげて新事業の方向の創出に取り組む製造業の社長Aさんも、自身のエグゼクティブ
コ-チに刺激を受け、部下との対話に挑んだ人の一人とのこと。 (筆者)
Aさんは、新規事業の創出には5000人の全従業員の意識と行動の改革が必須だと考えて
いるとのこと。ただ長年にわたり大手企業からの依頼に応じて大量生産し続けた習慣
から、会社全体が受け身体質にあったと。ここから脱却には、事業部長がキイに
なると考えたAさんは、5名の事業部長と個別になると考えた。対話の機会を持ち始めた
と。その効果はすぐに出始めた。
事業部長たちが次々に会社のビジョンを自分の言葉で表現できるようになった」と。
「会社の体質について部内でディスカッションするようになった。」
「部下に権限を委譲し、新規開発に向けた時間を確保できるようになった」など
自身の様々な変化を口にするようになった」と。
しかし、対話の時間もやがて倦怠期に。
「聞きたいことはすべて聞いてしまった。何を聞こう?」
「ぃつも同じことを質問すると思われていないか?」
「部下たちは、すでに自分で考え、行動している。私との対話の時間は不要なのでは
ないか」などAさんは紋々とし続けたとのこと」
そんなAさんにエグゼクティブコ-チ(筆者)は提案したとのことです。
「事業部長に直接聞いてみてはどうでしょう。」
「倦怠期」からの突破口
Aさんは部下に思い切って聞いてたそうです。
「この時間がどんな時間になると有益な時間となりますか?」
「後で振り返るために問を事前に考えませんか?」
ここがコ-チングらしいポイントになると直感しました。
まずは、自分が部下とどんな関わり合いもっているか(アソシエーション)
その対話の状況を外側からみてどんなことを感じたか(ディソシエ-ション)
(客観的に観察する)
私は、かってコ-チAと繋がりの深い東海HESSOの指導者として活躍された
故光山徹先生から少人数のグル-プで指導受けたことを想起しました。
事業部長は、いつもと毛色の違うAさんの質問に一瞬面喰いましたが、少し考えた
後に意見を出し始めたと。
〇 言いだしにくいことでも、本音で話すことができたか?
〇 この対話は、自分の新たな一面を知ろうとするものだろうか
〇 この対話で新たなチャレンジを明らかにしたか
〇 次回の対話で成果を話せるイメージはあるのか?
以上のようなたくさんの問を作ることができたと。
Aさんは、こうした「事前の問」を相手と一緒に考えることで「対話を一緒によいもの
にしよう」という同志のような一体感が生まれたといったそうです。
上記の自己と相手の関わりとそのようにしているのを客観的にみての貴重な
気づきが出ています。
エグゼクティブコ-チがしているコミュニケーションの振り返り
今交わしているコミュニケ-ションがお互いの利益を生み出しているいるかどうか
当事者同士でチェックすることを「メタコミュニケーション」という。
会社の存在の意義から中期経営企画、目前の課題など、コ-チングでくり広げられる
広範囲なトピックから、より探索的に成果創出を重ねるエグゼクティブコ-チングでは
重要なものの一つとのことです。
以上のメタコミュニケーションについて更に筆者は、次の3点を指摘しています。
〇 話しながらどんなことを感じたか
〇 どのようなことに気づいたか
〇 この対話は役立ったか
これらの要点を踏まえて筆者はつぎのように要約しています。
① 自分たちが交わしたコミュニケーションを客観的に振り返ること
② 自分たちの立場になったり、相手の立場になったり、両面を同時に観察できる
ようになると、対話を建設的にな方向へコントロールすることができるように
なると。(先ずは上司が上からの目線からみているのではなく、両面を客観的に
観察できることで部下も冷静な対応ができる感じがします)
最後に筆者は、部下との対話に「倦怠」を感じたら「メタコミュニケーション」の
ための問を一緒に考える。そうすることで2人の「対話」はより有益なものになる
はずと結論づけています。
「対話の倦怠」に立ち向かうメタコミュニケーションについて相手をどう誘いますか?
と筆者は問かけています。
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