7月18~20日  子供達のできることを伸ばす 成人期のASDの実態  その2

      7月18~20日   子供達のできることを伸ばす 成人期のASDの実態  その2

 

     筆者は、成人期を就労しているASDの人達と話す機会が多いのだが、かなりやれているように

  みえても、自分が困ったときに他者からの適切なサポ−トを得ることが難しいとのことです。

  業務がル-ティンどおりで変化が少ないときはいいのだが、何らかの変更があるような場合には

  困ってしまう場合が多いとのことです。どのタイミング、どの相手にサポ−トを求めるのかも

  大きな課題となるような状況とのこと。障害者雇用枠で働いている場合はまだ助けを求め

  やすくても、一般枠で就労している場合には、「自分で考えろ」と言われ、固まって

  しまうことも多いようである。うまくいかない、失敗してしまったというような場合が

  代表的な困っいる状況だが、そういうときにどうすればよいかというスキルのひな型がないと

  日常生活をうまくやり過ごしていくのはなかなか難しいとのこと。

   もっとも、定型発達者にとっても、日常生活で起こる困ったことは、些細いなこと

  から重大なことまで様々あると。子供も大人も、些細なことまで含めれば、そのような

  場面は日常茶飯事であろうと。定型発達者の多くは、そうした事柄すべてに完璧に対処

  することなど不可能であると知っている。時にはミスしたり、つまずいたり、失敗したり

  傷ついてしまうこともあるが、そこから新しいことを学び、次に活かしていくことが大切

  なのだとわかっているのだ。失敗は次に活かせばよいのである。

  だが、定型発達者の場合、失敗したことから色々と自然に学びとる能力を備えていることが

  前提となっている。そうした能力が備わっているなら、試行錯誤しながら新しいことに挑戦

  していくことも可能とのこと。但し問題は、そのような学習を可能にするためには、自分の

  行動をある程度客観的にみる能力が必要になる。状況を冷静に判断し、分析する力が求め

  られる。その点でASDの子供達の場合は状況に応じて予め素早く適切に判断することを

  苦手としている。彼等は失敗したとき、失敗してしまったという事実にばかり目が

  向き易くなる。自分が何故失敗してしまったのかという肝心のところまで意識を向けることが

  難しいのだ。そのため失敗を繰り返しても、そこから自然と解決法を学び取ることはなく、

  自分ではどうしようもできないという無力感ばかりが募っていくことになる。

    ここまで通読していて、一般論としてその通り私も同感します。

  しかし、時として、障害者自身の心身に起因する弱さによる失敗もあります。約束時間を

  守れず、翌日顔を合わせても、沈黙していました。NPOの理事長から通院のとき付き添って

  欲しいと言われたアスぺの青年の例です。でも彼が言わなくても、抑うつになると何も

  したくないことなど直接聞いてましたので、あえて詰問しませんでした。

  また、産業カウンセリングの研修会では、職安で障害者の求職の世話していたのに、肝心の

  会社の面接の時間に遅れたことを、公然と責めているのを観察していて、当人とどんな対話を

  したのかと思いました。健常者と異なって色々と弱さを持っている人について、配慮の欠如を

  感じました。2つの例は、只現実だけから本人を責めず、その時の本人の心中を良く傾聴しつつ

  自分の弱点にどう対処すべきか対話の時間を持ちたいと痛感しました。

  たとえ抑うつ的になっても、ある人は夜中でもピアノで弾くことでリストカットを止めれた

  そうですし、別の青年は、体を動かすことから気分転換できるとのこと。

  認知行動療法に関わる実践です。次の筆者の言葉は重みがあります。

  「失敗しても、すべてがダメになるわけでなく、何とかなると思えることが必要である。

  失敗は少ないにこしたことはないが、ゼロにすることはさけられず-----たとえ失敗しても

  解決できる見通しがもてるということである。

  そのためには、ただ一般のカウンセリングやコ-チングだけでなく、飲食を共にしたり

  キャッチボ-ル、バドミントンなどすることも、心の隔たりを縮めるために有効と実感して

  います。 

 

 

お問合せ・ご相談はこちら

受付時間
9:00~18:00
定休日
日祝祭日

ご不明点などございましたら、
お電話もしくはお問合せフォームよりお気軽にご相談ください。

お電話でのお問合せはこちら

0561-74-1003

担当:佐野(さの)

愛知県名古屋市・日進市を中心に活動する佐野カウンセリング社労士オフィスです。

当事務所では、職場や家庭などの人間関係、仕事の重圧などに起因するストレス、悩みに対するメンタルカウンセリング(認知行動療法を含む)を行っています。

また就労、解雇等労務管理上の法的クリア(コンプライアンス)や労働者のメンタルヘルス、労災事故から守る安全衛生対策などの指導、助言も行っています。

安心して気持ちよく働ける快適な職場環境づくりのサポ-トこそ私の使命です。お気軽にお問い合わせ下さい。

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ

0561-74-1003

<受付時間>
9:00~18:00
※日祝祭日は除く

  • カウンセリングの三つの支柱

  • 社労士としての業務

  • 事務所紹介

佐野カウンセリング社労士オフィス
佐野拓雄社会保険労務士事務所

住所

〒470-0115
愛知県日進市折戸町高松52-568

営業時間

9:00~18:00

定休日

日祝祭日