4月24~ 25日   安心して悩める場を提供する 産業カウンセリング JAICO 2月号より   中田貴晃氏執筆

   4月24~25日    安心して悩める場を提供する 産業カウンセリング JAICO 2月号より

         東京支部 中田貴晃氏執筆

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        時々私が散歩する桜並木です

   筆者は、産業カウンセラ-に加え、臨床心理士、精神保健福祉士、キャリアコンサル等

   の資格をもち、企業のメンタルヘルス分野のプロフェショナルが集う会社に所属し

   筆者の所属するキュ-ブ・インテグレ-ション((株))は現在約20名からなるプロ集団として

   企業のメンタルヘルスの支援、障害者雇用支援を主軸とした事業を展開しているそうで

   筆者がプロとして大切にしている姿勢は、『目の前の問題解決の支援をすること」

   そのためには、「共に悩み、共に考え、共に協働していく」ことで、その中でも「

   「共に悩む」プロセスが大切だという。

   「人の心や人間関係に関わる問題は複雑で解決困難なことが多いのですが、企業や、

    クライエントと一緒に悩むことで信頼関係が生み出され、相互理解と合意形成に向かう

    ことも少なくありません」と筆者は様々な経験を通じて得た成功体験があるから

    このようなさらりとした口調で語っておられる感じもしますが、クライエントが

    自分に今関わっていてくれるカウンセラ-は「自分と悩みを共有している」と実感

    してもらえるのは、この筆者と同類の立場の人々にとっても、状況によってはかなり

    ハ-ドルが高いと私自身感じています。公共事業現場などパトロ-ルして時々作業を

    手伝う場合などは、心が通じ合うのを実感しましたが。

      しかし、熟読している中に、事例のカウンセリングでは、ベテランのメンタルの専門家

    でも、相当の愛、使命感、忍耐力等を持ち合わせた人間力が不可欠と痛感しました。

    私は、かって産業カウンセリングの先輩でコ-チAとも関わりのある故光山徹先生から

    指導して頂いた際、「動物、人間に共通するコミュニケーションは、刺激に対する

    反応であるが、動物は好ましい刺激は避ける。でも人によっては、今は好ましくない

    逆境でもそれを克服できるカがある。」とのこと。

    今回の筆者の例示されたのは、この例に当てはまると感じました。

     あるケ-スでは、真面目で有能な社員が上司と大げんかしてしまい、メンタル不調

    になり、休職してしまったとのこと。双方の話を聴くと、当人は上司のせいだと

    怒りを感じ、上司は、融通が利かず扱いにくい部下と感じていたという。定期的に

    当人と面談を重ねていく中で、完璧主義で自他に高い要求をしてきたことがストレスを

    貯めていった要因であることに気づいて少しずつストイックな(偏りのある)思考

    スタイルがほぐれ、次第に会社や上司への感謝の気持ちを吐露するようになる。

    そうした変化を上司に伝えていくことで上司の部下の見方もほぐれていく。

     その後、上司と当人との直接話し合う場をセッティングしたところ、相互理解が

    ぐっと深まったという。(貴重なパイプ役が効果を発揮した)

             このケ-スでは、最終的に復職に至るまで一年半を要したが、それでも根気よく共に

    悩み続け、解決策を模索していったことで再発をくり返さないコンディションを

    整えることことが出来たという。(企業の担当者にとって役に立つ事例です)

            そして次の事例も貴重な参考事例です。

    関係者が丁寧に聴く中で、互いの要求が相反することも少なくない。その溝を

    どのように埋めていくかが問われてくる。時に事情を詳しく聴くことで、より大きな

    溝を発見してしまうこともある。それでも相互理解を目指した介入を粘り強く続けて

    いく中で信頼関係が生まれ、それが問題解決の原動力になると筆者は教えてくれた

    そうです。(溝が大きければ大きいほど、解決へ向かう気力がしぼんでしまいそうに

    なりますが、カウンセリングと共にコ-チングの促し、承認、エンパワメントスキル

    など用いて支援することで活路を見出す、そんなことを想像します)

     また、筆者は社会福祉系の大学を卒業後、精神障害者の医療、福祉関連現場の仕事も

    兼務されたとのこと。当時は精神保健福祉法が制定され、「社会的入院」といって長期間

    入院していた患者を地域生活への移行施策が進められていた時代。

    しかし、その障害者の現実は厳しく、生活保護を受け、社会生活に向けたリハビリの場

    となるディケアに通う日々。ディケアでの食費さえ工面するのが困難な患者も少なくない。

    「ディケアのグル-プセッションをしている中で"自分はこの障害を持ってよかった"という

     話しをされた方がいました.。"病気にならなければ、ディケアの良きメンバ-やスタッフ

     との出会いがなかったから"と。筆者には、過酷と思える環境の中で、自分は、自分で

     いいんだと思える強さを教わりました。この声に出会うためにこの仕事をしていたんだ

     なあと思いました」(この言葉に筆者の強い使命感を感じます)---------

        障害者の能力についての筆者の見解「障害があるからできないでなく、それでも成長

     できるのびしろにフォ-カスを当てたいです。もちろん厳しすぎる企業の要求とは

     妥協点を探ります。障害者と企業が一緒に成長していく中で、両者が歩み寄れる

     ようブリッジをかけていくのが私の使命です。」------次の筆者の告白

              「大事な自分のミッションは、支援に関わった人に安心して悩める場を提供すること

     です。悩みがその人なり、企業なりを成長させると信じていますので」

     この言葉は、障害者の自立支援に関わる障害者の方々はもちろんのこと

     企業の関係者、外部の支援者にとっても心底から胆に銘じておくべきと痛感します。 

 

 

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愛知県名古屋市・日進市を中心に活動する佐野カウンセリング社労士オフィスです。

当事務所では、職場や家庭などの人間関係、仕事の重圧などに起因するストレス、悩みに対するメンタルカウンセリング(認知行動療法を含む)を行っています。

また就労、解雇等労務管理上の法的クリア(コンプライアンス)や労働者のメンタルヘルス、労災事故から守る安全衛生対策などの指導、助言も行っています。

安心して気持ちよく働ける快適な職場環境づくりのサポ-トこそ私の使命です。お気軽にお問い合わせ下さい。

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