4月8~9 日 新学期の児童生徒の不安に気づく「児童生徒の助けを求める力を育むには」
その2
その1で筆者の担任教諭に指摘したことの検証がなされ、そのことが実証されたことは
それなりに評価されますが、そのことが問題児や本人の周りの児童にどう受け止められて
いるのか、つまり一人の生徒の行動の変化が周囲にどんなインパクトを与え
クラス全体の主体的なモチベーションを高めていったのか、その辺ことも課題ではないかと
私は思いました。少し児童の分からない時の表示の仕方が出ていましたが---
そのようなことは、実際に生徒側の受け止めた印象を聞いてみる必要ありと痛感しました。
2 中学校の事例
中学3年生のB君は、昨年2学期から荒れ始めているいるとのことです。彼の荒れの行動とは
授業中大声でふざける、注意した教師に暴言を吐く、授業中にふらっと教室から出ていき
保健室、校長室に行くということです。週末には深夜徘徊や喫煙などの問題行動も認められる
とのことです。彼は今年度は、新学期から教室に入っていますが、未だに暴言を吐いて暴れる
ことが多く、暴れると職員室横の小さな会議室で自習する日々とのこと。自習する彼に
教師は静かに語りかけるとのこと。しかし彼は、聞く耳をもたないとのこと。
学校支援の一環でその中学校を訪問していた筆者もその指導に同席してみたとのこと。
彼は得体の知れない怒りを抱えているように筆者に映るとのことです。
その後、会議室で彼の対応を生徒指導担当、養護教諭と話し合ったそうです。
養護教諭によると、彼は保健室にいる時に漢字のワ-クをやっていたことがあるとのこと。
さらに養護教諭は、彼の家庭の状況は安定していないので、養護教諭や校長との関係を
自ら求めているのではないかと言うとのこと。つまり彼は、問題行動で助けを求めていると
筆者は言うのです。ここまで通読していてふと私が想起したのは、カウンセリングを
学んでいた時、講師がロジャースのカウンセリングで「クライアントは怒っているが、
心の中は悲しい」と。このクライアントの空白をどう埋めるのかがポインがトになると
感じました。
だからといってこの生徒の周りの教師がスク-ルカウンセラ-に繋げようとしても、真に
彼と信頼関係が築かれていない中では「おれは友達もいて不登校でも
ないからカウンセラ-のところには行かないと」と言っています。
そこで校長、担任、生徒指導主事、養護教諭、SC、 筆者の参加したケ-ス会議では
校長、養護教諭との関わりを大切にしながら会議室にいるときに技術、美術など
彼が得意とする教材を紹介することになったとのことです。この案も一策かと思いますが
それで十分でしょうか?
本人が美術を得意としているならば、心理療法の一つ「描画法」を使用して専門家と
対話しながら本人方向性を探ってみては思います。
もう一つは、彼のクラスの中での居場所のこと。
クラスの室内環境の整備でクラス仲間の理解と協力を得て、仲間と一緒になって、彼の
特技を活かして工夫し活動すれば何かが生まれると直感しました。私が中一の担任して
いた時、このことを経験しました。
彼のクラス内の自己肯定感が根を下ろすことで、彼の従来の素行の変化が出て来るのでは
と期待します。彼の存在価値が級友に認められることへの期待感です。
もう一つは家庭との連携。担任と保護者の良好な関係も必要と思います。
そうすれば彼の成育歴に関わる問題点も彼の解決の糸口なり得るかも知れないとも
感じました。
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担当:佐野(さの)
愛知県名古屋市・日進市を中心に活動する佐野カウンセリング社労士オフィスです。
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また就労、解雇等労務管理上の法的クリア(コンプライアンス)や労働者のメンタルヘルス、労災事故から守る安全衛生対策などの指導、助言も行っています。
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