9月3〜4日 暗闇を照らす3種の質問 番匠武蔵武蔵先生執筆 コ−チAより配信
極めてシンプルな表題ですが、質問の仕方とそれへの答え方によっては、上司と部下の関係を
超えて組織の活性化に繋がる「問題提示」として興味をもちました。
筆者によると最近書店で「質問」をテ−マにした書籍を見かけるのこと。それらの書籍は、
質問について次のような記述がある。
人生では、投げかけた質問の答えしか返ってこない。一人を動かす質問力
ジョン・Cマクスウェル
「質問することよりも自分が話すことに比重がおかれている。しかし、人の上に立つ者
こそ”謙遜に問いかけることが必要だ」 問いかける技術 エドガ−・H・シャイン
質問の有効性を語る意見は複数ある。しかし、日常では、良い答えを検討することは多い
ものの良い質問について考える機会は少ないではなかろうか?(筆者の問題提示)
真夜中の森では、ライトで暗闇のどこを照らすかによって見つかるものは変わってくる
のではないかと思う。同じように質問というライトで暗闇をのどこを照らすかによって
見つかるものはかわってくる。
同じように質問というライトで現状のどの側面を照らすのかによって、見つかる答えは
変わってのではないかと思うとのこと。
良い質問は良い答えの導き手になると言っても過言ではない。では質問にどんな種類が
あり、どんな 質問が効果的なのか?ここから筆者は3種類の質問を紹介しています。
中央のトルコ桔梗(ききょう)の色彩の違いがうまく出ず鈍臭さ丸出し
<リ−ダ−が陥りがちな質問の傾向>
▲ リ−ダ−が陥りがちな「確認質問」
コ−チングを学び始めたばかりの人に質問をつくってもらうとある傾向があるとのこと。
それはクロ−ズド・クエスチョンが多いとのこと。このクロ-ズドクエスチョンとは
「はいか」「いいえ」で答える質問。例 「あの資料はもう完成したの?」といった質問。
もう一つ自由に回答できる5W1Hを使った質問をオ−プン・クエスチョンという。
5Wとは、いつ、どこで、誰が、何を、何故、そしてHはHOW(どのようにして)
すでにコ−チングを学んだ人なら以上のことは熟知しているし、コ−チングでは、
相手が考えて話すことを促すためにコ−チはオ−プン・クエスチョンを多用することも、
何だそんなことをといいたくなりますが、しかし、コ−チングをはじめたばかりの
リ−ダ−にはオ−プン・クエスチョンをしようと思うのに、どうしても
クロ−ズド・クエスチョンになってしまうという現象が起きる。
何故そうなるのか。
人は仕事をする中で、良い答えをいち早く見つけようと頭を働かせる。そのため、
コ−チング中もリ−ダ−は話を聞きながら自動的に答えを考える解決モ−ドに入って
しまうとのことです。
そうなると検討すべきチェックくリストが頭に浮かび「あれはやっているのか」
「この方法は試したか」という確認質問が次々と口に出てくるようになる。
コ−チング研究所の調査でも、上司が部下にする質問は「指示したことが進んでいるのか」
というものが他の質問より多いという結果になっているとのこです。
つまり、コ−チングをしているリ−ダ−が自分に必要な情報を部下に確認している状態。
(上司サイドの思いで捉われた質問で、部下の思考を活用していません。)
こうした確認質問は、暗闇のライトでいえばペンライト。質問者が気になる場所を
ピンポイントで 照らし、質問された側は照らされ狭い範囲がどんな状態かを伝える
だけの役割になっているといえる。
クロ−ズドクエスチョンの多いリ−ダ−に、筆者は、次のように投げかけるようにして
いるとのこと。
それは、「その問題の答えを考えるのは”誰”ですか?」という質問。
相手の成長には、相手自身が答えを考えなければいけない。そのためには、確認質問
でなく、相手の考えを促す促進質問が必要とのことです。
この確認質問は、何か世間一般になされている形式化し、うまくその目的に向かって
機能しないとのこと。 「報連相」に似ています。
▲ 相手が考える促進質問
具体的にどうするかというと、頭の中に出てきた確認質問を5W1Hの
オ−プンクエスチョンに言い換えてみるとのこと。例えば「その問題は、前任者に
相談したの?」という質問であれば
その問題を相談するとしたら誰がいい ?}「問題解決のために足りない情報は何だと
思う?」と 変換することができる。
促進質問は、質問者が気になる領域にランプを掲げ、照らされた範囲を相手が探索る
質問といえる。
答えを探すのは、あくまで問われた相手側の役割である。
こうして促進質問をしていくと、質問者の想像を超える答えが出てくる場合も出てくる
ことがあるとのこと。それは確認質問では出し得なかった
新たな答えを二人で手に入れた瞬間と言えるのではないだろうか?という筆者の促しの
提言です。
空間をどう埋めていくかを、花の種類、大きさ、形、色、他との調和、全体のバランスを
工夫する生け花と相通ずる創造性を痛感します。(上司の質問に部下が気づいて
部下の空白を埋めるのみでなく、、そのことによって上司も新たな気づきを得て、
自分も空白を埋めることだってあるのです。)
▲ 共に考える「共創質問」
筆者は、「確認質問」から「促進質問」へ進み、さらに「共創質問」に言及します。
この3つ目の質問は自分と相手が問を共有し、答えを共に考ええるための質問とのこと。
これを共創質問と称する。
この「共創質問」は社員の目標に向かってのモチベーションを高め、組織の活性化に
寄与すると痛感しました。例えば「最高の顧客満足とはどんなものだろうか?」
これはボトムアップ型のアブロ−チとのこと。この型は、意見がまとまった時には
参加者の納得度が高くなる利点があるが、リ−ダ−の思惑とはずれた所に着地してしまぅ
可能性もあるとのこと。
この点は、どんな質問を共有するかで解決できる場合があるとのことです。
ここの箇所を通読していて、ふと想起したのは、筆者の引用した
エドガ−・H・シャインの言葉。
「質問することよりも自分が話すことに比重がおかれている。しかし、人の上に立つ者
こそ謙虚に問いかけることが必要だ」 部下にたいしても、また自分自身に対しても。
相手の話す言葉を聴くとは、言葉の背後にあるその人の気持ちをしっかり受け止めること。
このことも胆に銘じておくべきと思います。そのリ−ダ−の人間力について
元トヨタ自動車の産業医の浦上先生が語られたこと、「私は自分の心をコントロール
できない人は役員に推薦しません」も想起しました。
「最高の顧客満足とは、どんなものだろうか?」が一番ボトムアップの幅がある質問
とした場合、関連して次のような質問も考えられる。
「他社が真似のできないクオリティの顧客満足とはどんなものだろか?}
「現在はないけれど、顧客が求めているむものは何だろうか?」
これは、はじめの質問よりもリ−ダ−の意向が反映されている。
(部下は質問に対して只思いつくままに答えるのでなく)議論の範囲をコントロール
することでボトムアップのレベルを調整することができると述べています。
共創質問は、組織の頭脳をその質問の答えに向けて動かす。この質問は、リ−ダ−が
進む方角に対して照明弾を打ち上げるようなイメ−ジとのこと。
光が広く大地を照らし、メンバ−全員で組織マネジメントに於いて、リ−ダ−が
メンバ−とどんな質問を共有するかはとても重要なことであるとの筆者の見解です。
◎ コ−チングの基本的な内容ですが、只マニュアル的な知識の習得で出来そうなこと
でなく必要に応じ、゜顧客満足度のボトムアップに向かってモチベーションを上げるのに、
自社で何が潜在的に何がで可能であり、また不足分をどのように補充すべきかなど
検討する刺激となれば幸いかと思っています。
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担当:佐野(さの)
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