5月23日 病気知り対人訓練 統合失調症の早期治療 (朝日新聞より)

   5月23日 病気知り対人訓練 統合失調症の早期治療 (朝日新聞より)

   100人に1人がなると言われる統合失調症。薬物治療と同時に、施設に通いながら

   病気への対処方法を学んだり、対人関係の技能を訓練したりする試みが注目されている。

   発症から治療開始までの期間が治療効果を左右することも分かってきた。

        ▲ 薬と同時にディケア

   東京都内に住む50代の女性は6年前の夏の日が忘れられない。当時19歳の息子が何も

   言わず予備校のスケジュール表を破って捨てた後、寝てしまった。翌日も息子は起きて

   こない。起こすと、ぼっとした状態で食事をとり、再び寝てしまう。そんな状態が2カ月

   以上も続き、精神科の診療所を受診した。 うつ病の疑いで薬が処方されたが、効果は

   なかった。他人から見られていると感じて、人ごみが怖いという。その後、統合失調症

   と診断された。統合失調症の多くは10代から20代に発症する。幻覚や幻聴、意欲低下

   などの症状のほか「忘れやすい」などの認知機能などにも影響がでている。初期には

   うつ病と判別が難かしいこともある。

   これまでの治療は薬に偏りがちであった。男性は二年後、東邦大医療センタ−大森病院

  (東京)を紹介された。ここには、30歳代以下の統合失調症の患者の早期治療に特化した

   ディケア「イルボスコ」がある。イタリア語で「森」を意味する。認知機能の訓練や病気

   とのつきあい方、ストレス対処法といった心理教育を受け、料理やイベント準備などを

   通してコミュニケーション力をつける。

   作業療法士の田中友紀さんは「対人関係の技能は、実際に人と関わり合う中で練習して

   こそ上達する」と話す。施設の運営に関わる東邦大の水野雅文教授(精神神経医学)は

  「薬物だけでなく早期の包括的な治療が重要」と話す。この男性も抗精神病薬の服用を

   続けながら、週一回ディケアに通い始め、次第に毎日行けるようになった。当初は電車

   に乗れず、車で送ってもらっていたが「ヘッドホ−ンで音楽を聴くと他人の視線が

   気にならない」と仲間に教えられ、電車に乗れるようになった。毎朝起きられる

   ようにもなり、アルバイトも経験した。「病気とつきあいながら社会生活の

   幅を広げてくれれば」と母親は話す。

   こうしたディケアは、奈良県立医科大精神医療センタ−(橿原市)にもある。ただ運営

   には多くの人手が必要で、全国的にはまだ少ない。

   ◎ このディケアの効用はこの統合失調者に限らず他の症状のある人々にとっても

     励ましになります。実際に名古屋駅近くで定期的に開いています「低空飛行」に

     参加しているある対人恐怖症の青年が、仲間と交わりをしていると自然に

     その症状が癒されたと証言していました。

      ▲ 「発症後5年」が カギ

    統合失調症で行動の変化が急激に起こる「急性発症型」と、社会との関わりを次第に

    避けていく潜行発症型」がある。厚労省研究班が昨年発表した論文によると

   、潜行発症型は治療開始が遅れがちなことがわかった。発病開始から治療開始までの

    「未治療期間」は急性発症型の79人では、九カ月。潜行発症型の77人は平均2年

    10カ月に及んだ。潜行発症型では、未治療期間が 短いほど、認知機能の改善や

    社会生活への対応が良く、生活の質の満足度も高かった。

    研究をまとめた水野教授は、「発症から最初の年間に集中的に治療することが重要で

    未治療期間をどれだけ短くて゜きるかが課題」と話す。ただ、心の不調や行動に

    変化がみられても試験の失敗や失恋などによる一時的なものと思われがちだ。

    東京大学生相談ネットワ−ク本部の小池進介講師は(精神科)は「周囲の人が病気

    かも知れないと疑えば適切な診療に繋がる率が高まる」と指摘する。−−(中略)

    一方治療の中断も課題だ。国立精神・神経医療研究センタ−病院(東京)の

    中込和幸副院長は「初期には、薬の効果も高いが、副作用も大きいことが

    多い。自己判断で薬を中断して再発というバタ−ン繰り返してしまう人もいる」と

    話す。同院の統合失調症早期診断・診療センタ−では、初期の患者に時間をかけて

    説明を行い治療を続ける重要性を認識してもらうという。

    (瀬川茂子記者に感謝して)

    この記事を「低空飛行」に参加している人々にも紹介したいと思っています。



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