10月24〜25日 人にして欲しいことをせよ
中央の上部は赤紫の菊、その下も菊、黄色のフリ−ジア
実物とかなり小菊の色彩が異なります。
ここの生け花と同じものを今日ある団体の広い部屋の清掃当番の勤めを果たした
ついでに、鈍臭さい生け花をしてみました。この団体にお世話になって早4年、
掃除のことを申し出るとともに、生け花もやり始めたのが最近のことです。
仲間の歓心を買おうとする思いでしたつもりはありませんが、特別華道の訓練を
受けてない者がこんなものでも多少なりとも、何か共感して頂けるものがあればと
思っています。この生け花のことで私が感心したことは、ある子供さんが、この
ような生け花を観察していて、誰も生けていない時、すすきの穂を刈り取って
生けてあったのを知って感心しました。「子供は大人の背中を見て育つ。」
なお、「人にして欲しいことをせよ」をNPOで最初にカウンセリングをしていて、これに
ついて話したのは、パ−ソナリティ障害の女性でした。家庭環境は、比較的恵まれて
いましたが、対人関係がうまくいかないことが多く、自己愛が強く、相手に対して
批判的になり易く、感情が高ぶると、物を投げつけたり、物を壊したりすることも
よく話してくれました。そんなときに、本人に視点を変えて、相手の立場に立って
考えてみたらどう?こんな流れの中で、「自分がして欲しいことを相手にしたらどうか」
そんな問いかけをしました。NPOのスタッフや利用者と一緒にコミュニケーションの
学びをしているとき、タイミングよく彼女がこの言葉を話してくれたとき、「よく理解して
いるなあ」と感心しました。また、彼女はよく父親対立することもあるけれど、
両親の先々のことを考えて介護ヘルパーの勉強をするといったときも、つい褒めたく
なりました。
とは言え、彼女は、NPOは、温室のように保護された場所であり、一旦外に出て、
仮に就職できたとしても、社内の対人関係でトラブルが発生すれば、またトラウマが
増えてしまうとの訴えは、信憑性があります。これは、「心の軸の質」に関わる
問題提示なのです、
太宰治は、「体を殺しても、魂を殺せない者を恐れるな。体も、魂も殺す方を恐れよ」
この言葉を引用しています。現国にも出ていると思います。
政治家は、国民の歓心を買う人気取りに気を使い、社内では、部下は、上司の機嫌を
損ねることのないように配慮します。いずれも人を恐れています。
では、本当に恐れなくてはならない者は何か?
遠藤周作の「海とで薬」の中で、捕虜の生体解剖に関わって良心の呵責に苦しむ
勝呂という医師と「良心などどうでもなるさ」(赤信号みんな渡れば怖くない)
そんな声が聞こえてくるようです。
今国際情勢も、国内の政情もどうなっていくのか混沌としています。
一人ひとりの心の軸をどのように築いて言ったらよいかが問われます。
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