10月15日 思考の輪郭 番匠武蔵氏執筆 コ−チAより配信

    10月15日 思考の輪郭 番匠武蔵氏執筆 コ−チAより配信 

    「人工知能を持ったロボットにコ−チングしてもらう。そんな日はいつ来るのか」

 

    その道の専門家東京大学松尾豊準教授の講演を聞きながら、筆者は考えていた。

    その先生の予測では、ロボットが人間の言葉を理解できるようになるのは、2030年

    以降とのことです。ということは、人の話を聞く役割はしばらくは、人が担っていく

    ことでしょうと。

    先日、半年間のコ−チングを終えた筆者のクライアントが次のようなことを言ったそうです。

    「私はコ−チングがすべて電話で行われたことがよかったように思えます。

    普段は表情、ジェスチャーで伝えてしまうこともあるけれど、電話では、すべてを「言葉」に

    しないといけない。そのため、とんな言葉で表現するかを考え、その過程で思考を整理し

    深めることができました。」 それについての筆者の次の言葉に注目。

    「言語化」にはあいまいな思考を具体化し、輪郭をつくる作用があります。

    部下の思考を深め、成長を促すためにも 「部下が話す」機会をつくることは、上司の

    重要な役割の一つと言えるでしょう。

    ◎以前私はコ−チAの養成講座を受けようとしましたが、どうしても納得し兼ねたのが

    上記の電話での対話訓練でした。相手の向き合って対話するカウンセリングの訓練に

    慣れていたせいです。しかし、NCRの光山コ−チの指導を受けて数人で電話会議の

    実習をしてみて、相手の言葉に集中できるメリットに気づきました。

    普通の対面した対話では、相手のしぐさ、表情、態度等に感情が動いて、時として

    思考が集中できないことを経験していますので。

 

    筆者はこの「上司と部下の対話」について次の質問をしています。

    では、実際には、上司はどれくらい部下に「話をさせているのでしょうか?

    コ−チング研究所で、15カ国各々100人に上司との会話について調査した結果では、

    上司との会話において3分類して調査したとのこと。

    a 上司が話している時間の方が長い。

    b 部下(自分)が話している時間の方が長い。

    c ほぼ同じ。

    以上の3つの選択肢から選んで回答してもらったそうです。その結果は次のとおり。

    日本では、半数の53%の部下が、「上司が話している時間が長い」と回答し、

    一方スウェーデン、イギリス、アメリカではその率は20%台とのことです。

    また、INSED客員教授のエリン・メイヤ−は著書「異文化理解」で各国の上司部下間に

    おける「権力格差」について述べています。

     「 権力格差が低い」ことを平等主義

     「  同上   高い」ことを階層主義として24カ国を比較したとのこと。

     その上で日本、韓国、ナイジェリアの三ヵ国が「階層主義」が最も強いと位置づけ

     られているそうで、この階層主義の特徴は、「上司の承認を得てから行動する。」

     「コミュニケ−ションは序列順に行われる」というものとの指摘があります。

     筆者の見解として、「日本は他国と比較して部下が話をする機会が少ない」傾向が

     あるということが言えそう」とのこと。だとすると「話す機会の少ない部下は頭の中で

     アイディアが生まれているのに、知らず知らずのうちに霧散してしまっている。」

     そんなことが起きていると考えられないでしょうか?との提示です。

     もしそうなら、とてももったいない状態とのことです。

       ◎ 以上の筆者の指摘は、今の日本の一般の企業について、的を得た見解と思います。

    とは言え一概に企業の上層部の方々を責めるだけの見解は、私としては避けたいです。

    最近トヨタ自動車の販売店の課長と社員教育のことで少しお話することができました。

    今の時勢では、人員は減らされ、その反面業績アップのノルマで、本当はじっくり部下に

    付き添って丁寧に指導したいとのこと。ゆとりがなくては、どうしてもそれができないと。

    それでは、上司としては、指示命令のみで、部下との対話時間に限りがあり、かっての

    余裕のあったときの指導はできないといっていました。

    ただ数字を挙げて、「日本の企業はxxx」ときめつけないで、現実の現場の実情を

    把握する必要性を痛感しました。

    次の筆者の提示、「 部下に話をさせること」により意識を向けさせてもよいのでは

    ないでしょうか」 そのとおりと思います。話しながら自己の考えがまとまっていく中で

    新たな気づきに進むからです。

    最後に筆者の次の質問はどうでしょう。

    あなたは、職場のメンバ−か゛言葉にする機会をどれだけつくっているでしょうか?

    また何について言葉にしてもらえるでしょうか?

    「この言葉にする」とは筆者が説く「思考」の問題のみでなく、話す人の感情も出てきます。

    その時の本人の気持ちを受け止めて「お前、いいところに頭が回るな」とでも言うと

    本人のモチベーションがアップすることにもなります。

    また、筆者は、何について言葉にしてもらえることが有効でいしょうか?と問いかけます。

    この問に明確でない場合、誰かと話して言葉にし、あなたの思考に「輪郭」をつけてみては

    如何でしょうか?と問いかけを追加しています。

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