NPO 「一人で決め行動する前に」
「聞いているから、いつでも話してね」 子供の悩み相談に電話で応じているNPO法人
「チャイルドライン愛知(名古屋市)。31日、ひっきりなしにかかる電話にボランティアが
応じていた。躊躇っているのか、無言のままの時は、時々声をかけながら話してくれる
のを待つ。 スマホが普及していなかった時代は、夏休みは学校の友人との関係は
一旦薄れることが多かった。だが、最近はLINEなどで常につながり、気が休まらない
様子がうかがえるという。毎年この時期は、学校に行きたくない、といった相談が
増える。 高橋弘恵代表理事は「不安を一人で抱え込まないで」と呼びかける。
「自殺する子は、一人で決めて一人で行動してしまうのでは。その前に相談して欲しい」
高橋さんはチャイルドラインのブログで、大人にも「子供が不安や弱さを話せる真に
やさしい大人でいて」と呼びかけ、「立ち止まったり、弱音を吐いたり、逃げたりする
ことが悪いことでも、恥ずかしいことでもないのだ、と伝えてあげて下さい」と記した。
「学校だけにとらわれないで」 フリ−スク−ル代表は
新学期に学校に行くのがつらい子供に対し、フリ-スク−ル「学び場」(名古屋市)の
幸伊知郎代表は、「学校の外には広い世界が広がっている。学校だけにとらわれないで」
と呼びかける。
教員時代、「意欲も関心も違うのに一律にやらせる」ことに疑問を感じ、スク−ルを
立ち上げた。高校を中退した子も、引きこもりしていた子も強制されず、否定されず
過ごすうち、ゆっくりと元気を取り戻していくという。
幸さんは、「将来のため」と不登校の子供を学校に行かせようとしがちな親に対しても、
こういう。「今頑張ることで将来しんどくなることがある。今の子供の気持ちを大事に
することで、将来が切り開かれていく」
◎ 幸代表の見解に対して私が感じたこと
私自身長い期間公立学校の教職についていましたので、「一律にやらせる」
とか、「今頑張ることで将来がしんどくなる」など言ってみえることは理解できます。
一般の公立、私立にしろ、受験目当ての偏差値教育の歪み、学校によっては、生徒の
人格をないがしろにするような教師権力を振りかざす生徒指導など
そのような歪みの中でいじめの問題があると思います。
日進市の近くには管理教育の先進校の3T高があり、実際、その一つの学校に
入ってメンタル不調になり退学して6年間引きこもった人と知り合いになりました。
彼は立派に立ち直って、自分と似たような経験をした若者の支援の活動をして
います。このSさんのような例は、他にも聞いています。かといって、不登校に
なったからといって、すぐ「フリ−スク−ルの選択肢」を持ち出すことには、
躊躇します。 幸代表の「今頑張ることで、将来しんどくなることがある。子供の
気持ちを大事にすることで将来が切り開かれていく」には、Sさんの場合は
まさに代表の言われるとおりです。しかし、逆に留まることで上手くいくことも
あるのです。それは、本人のその時の心境、親の日頃の本人、学校との
対応の仕方、それと学校側がどれだけ誠意をもって対応するのかなど
総合的に判断すべきと考えます。「今のは子供の気持ちを大事にする」と言って
みえますが、基本ば的にはその姿勢で対面するのが通例です。
しかし、不登校の原因が、本人や家庭の甘さなどに起因する場合もあれば、
いじめとか、学校、担任の指導に問題があって悩んでいたりしますので
これも色んな角度から検討が必要かと思います。
なお、今回の記事では、二人の学園代表の方々は、家庭の療育について触れて
いませんが、思春期の子供さんに対して親御さんが「自由と責任」について
どう指導しているのか、大人に向かって成長する過程でとても大事と
痛感しています。メンタルにハンディのある青年たちと接していて、
いつもそのことを念頭に入れています。
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担当:佐野(さの)
愛知県名古屋市・日進市を中心に活動する佐野カウンセリング社労士オフィスです。
当事務所では、職場や家庭などの人間関係、仕事の重圧などに起因するストレス、悩みに対するメンタルカウンセリング(認知行動療法を含む)を行っています。
また就労、解雇等労務管理上の法的クリア(コンプライアンス)や労働者のメンタルヘルス、労災事故から守る安全衛生対策などの指導、助言も行っています。
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