令和2 1月8~ 13日  OD 続1その3 ODの推進過程での問題とその克服

  令和2  1月8~13日 OD続1その3 ODの推進過程での問題とその克服

      この単元で参照する参考書は「対話のことば「」 井庭崇先生 長井雅史先生共著です。

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    初めにこの書を通読していて私自身従来の一対一のカウンセリングにせよ、、障害者の

  職場復帰を目指したグル-プワ-クなどと比較するとこの対話法は、フィンランドで発祥

  したした全く異質なものと感じますが、究極の患者の治癒ということなどに関しては

  私の心にも伝わってくるものを痛切に感じました。

  特に密室内の初対面の人とのカウンセリングでは、障害者の人にとっては、かなり

  圧迫感を感じているを想起します。実際当人と打ち解けた状況にいたとき、クリニック

  でぴりぴりしていた折に臨床心理士から質問されて、彼女の心にぐきっときて、何も

  言えなくなったと。気の強そうなこの人でも。

  それに対してこのODでは、患者の家族親、親類、友人、知人、医師などの専門家が

  患者とおなじ目線で対処してくれてしてくれて、患者としても、安心して心を開いて

  話せるし、皆さんが患者を温かく気遣って支援する中で、(その1で述べましたように)

      患者の心の奥に潜んでいた本当の自分と向き合える気づきを得てこころの問題が解消されて

     いくのを想像してこちらも感動しました。

  これからODが色々な紆余曲折の時には対話が混とんとして行き詰りそうになっても

  患者の不確定状況に患者の周りの人々が忍耐して立ち向かう箇所など出てきます。

  時々拙い私のコメントを交えてODの節目について述べていきます。

     <ODに学ぶ対話の本質>

   今回の対話のことば(オ-プンダイアロ-グに学ぶ、問題解消のための対話の心得)

        著者は、ODに取り組むミ-ティングの参加者に対して次の3つの大切な本質に関する

   実践項目があり、各項目ともそれぞれ9項目の実践項目から成り立っています。

   30の項目はフィンランドの例を挙げましたように、グル-プの集会で実践するのを

   促すよう著者は丁寧に述べています。

   1 体験している世界を内側から感じる

    〇 一人の人として  これは、その人(患者)が生きている世界がどのようなもの

      であるか、そしてそれに伴って生じる感情はどのようなものかを理解する

      ことを目指します。

     〇 じっくり聴く   

     〇 開かれた質問

     〇 言葉にする時間 言葉が生まれる余白をつくる。(聞く態度に関わること)

              〇 語りへの応答

     〇 内側から捉える

     〇 感情の通路 

     〇 これまでのへの敬意 

      ▲感情の通路  つらい体験で話が閉ざされるときには、落ち着くようになだめ

     話題を変えることもするとのこと。本人から出てきた感情は抑え込まず、それを

     頼りに話を聴くことで心の奥底に降りていく。そのもとにある体験を少しずつ

     言葉にする助けをする。患者のことばのみでなく、姿勢、表情の変化にも注目する

     すべしと。本人にとって大切そうなことは、「本人の気持ち」に聴くことが

     必要とのことです。。その結果今まで目を背けたくなる体験に対しても、向き合える

     ようになると。その結果語れなかったことが徐々に言葉となり、囚われていた

     状態から解放されていくとのことです。

     ▲ これまでの敬意  「あなたは随分と長い間このような大変な事態(試練)と

     戦ってきたわけですね。-----Serkkula&Arnkil

              (単なる本人への慰めでなく、本人の気力の回復を促すことば)

     敬意とは、本人への敬意やねぎらい、力づけの言葉と感じました。

 

   2  多様な声が生じる場にする

     〇 全員の発言

     〇 応答の早さ

     〇 気持ちの共鳴 

     〇 リフレクティング これはコ-チングのフィードバックに類似しています。

     その他5項目です。

     このリフレクティングはODの大切な手法の一つで、「相手の言葉を聞きいれ、

     それについて考えをめぐらし、それをまた相手に返す」作業とのことです。

     コ-チングのフィードバックを想起させる手法と似ています。

 

    3  新たな理解を一緒に生み出す 

     〇 発生時の立ち上げ(問題を抱えている患者救済のために本人の家族、知人、

       友人、支援する専門家等の協力を得て対話のグル-プを立ち上げる。

     〇 一貫した関わり

     〇  各々の認識

     〇   混沌とした状態(グル-プ内の各人の認識が異なる混乱)

             〇 意味の変容(新しい理解が開けるのは対話としての話し合いができてこそ。

      それができたときに、話し合いに参加している人たちの『間』という場所に

      新たな意味が生まれてくるようである。(Seikkula&Arnkil)

       目的意識を共有する仲間の意味と推測します

               〇 一緒に見出す    (理解の一致に達するのでなく、みんなの理解と理解を結び

        合わせること(Seikkula&Olson)

              〇 広がりのある文脈(患者を取り囲む仲間との理解の一致に近づく)

             〇 未来への仲間   

     ▲ この大項目 「新たな理解を一緒に生み出す」での注目点

              < 前半の対話の混沌とした状態に至る過程>

              対話のミーティングチームを立ち上げ何回もミーティングをしますが、参加者は

     患者の一面しか捉えることしかできず、その克服のためには、各人の認識の

     内容を知って対話を続けます。その結果少なからず他者の発言が自己の認識に

     影響を与え混沌とした状態になります。そこを克服する努力により各自が

     抱いていた患者に対しての問題の意味が変容します。この「「混沌状態」は

     「変容の最中」(大事なタ‐ニングポイント)です。

     様々な見解が出て新しい意味の創造過程では多義的不確定になりますが、それまで

     忍耐していた中での仲間の信頼感と安心感があるため、この不確実性に耐えれば

     新たな理解に進むことが出来ると。

     各人は自己の認識の変遷過程を振り返り、その過程の背景をほぐす努力もするとの

     印象です。しかし、チームでは一部の意見に左右されず慎重にするとのことです。

     このようにして不確定性に耐え抜くことで次第に各自のそれぞれの認識が混ざり

     合うことで意味の変容から新たな理解への道が開けてくるとのことです。

            <新たな理解を一緒に生み出すへの進展>

         各人も自己の認識の変遷過程を振り返り、その変遷の背景を解きほぐす努力も

    するからです。しかし、結論は一部の意見に左右されず慎重にするとのこと。

    このようにして上記のとおり新たな新たな理解を一緒に生み出す道が開かれ

    ていくと。但し一寸間違い易いのは、理解のコンセンサスでなく、理解と理解

    とを結んで合わせることであると。(Serkkula&Olson)

              29  広がりのある文脈

        「対話は単に合意点を探すのでなく、新たな態度を支える新たな文脈を生み出す

      こと、価値観を共有しながら協動行動をすることができるようになることを

      目指している」と。(Seikkula&Arnkil)

      〇 これまての対話の成果を包みこんで新しい物語を見出す時となっていく

      進展が見られますし、

      〇 患者の新しい自己発見とそれを認識した仲間との間に生まれる新しい物語を

       把握し合うとのことです。(両者の協働活動の成果)

                その結果患者を取り囲む仲間との新しい気づきとの関係で理解することが出来

      それによって患者の問題やそれの原因とされていてたことも新しい位置づけ

      で理解されて意味が変容し、そのその問題から解放されることになると。

      (問題の解決でなく、解消なのです)

               この新たな理解は今後の本人の心の拠り所となり、未来への希望をもたらす

     貴重な成果となり、新しい仲間と共にODからOAへと指向の方向が進展します。

     OAとはopen  anticipation(期待)のことです。

    以上の3つの大項目の27項目を含めて各ステップを経て目標に到達します。

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また就労、解雇等労務管理上の法的クリア(コンプライアンス)や労働者のメンタルヘルス、労災事故から守る安全衛生対策などの指導、助言も行っています。

安心して気持ちよく働ける快適な職場環境づくりのサポ-トこそ私の使命です。お気軽にお問い合わせ下さい。

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