カウンセラーとして話したいこと オ-プンダイアロ-グ続1
12月30~31日 オ-プンダイアロ-グ(OD) 続1 その1
<この対話の特色>
1 対話形態の特色
日本の各地でメンタル障害者のためグループワ−クの集会があり、専門家が
指導して対話が進められていきますが、北欧の医師などフィンランドで始まった
オ-プンダイアロ-グでは、あくまでも患者個人を中心にして、その親、知人
地域の医師、メンタルのカウンセラ-<臨床心理士等の専門家が輪になって
本人を取り囲んで対話します。これらの人々の間には、身分、地位等に
全く関係なく自由に対話できます。
医師など専門家がリ−ドするのでなく、患者ことは本人自身が一番よく知っている
という信念に基づいてクライアントの自発的発言を待つという姿勢で貫きます。
そうすることで、色々な人々の発言をじっくり傾聴していく中で今まで自分も
知らなかった自己に気づくことだってあるのです。ですから従来家庭、その他の場所
でも言わないことも本人の口から出てくることもあって癒されるのです。
また、この対話のグループでは、本人のいないところで、治療に関するについて話し
会うことをしないとのことです。斎藤環先生は以上のような対話の形態を称して
治療的民主主義と言っておられます。
「薬も入院もいらない」この治療は素晴らしいですが、ただ方法論で述べるのでなく
人間の人権をどうとらえているかの根本的なことにどの参考書もふれていませんが
この点も大切かと私自身そう思っています。
私が教職についていた時代、米国の独立宣言の箇所を原文をプリントで配布して
いましたが、それには明確に人権のことが明記されています。フィンランドでも
同じ認識をもっいることが、名曲フィンランディアから想像できます。
一回のODではやく60分から90分とのこと。重大な危機をともなう症状では、
10~12日観にわたって毎日ODを開くこともあるとのことです。
格差社会の日本では、患者とその家族が医師などの専門家と対等に話しするなんて
想像できません。この連続的なミ-ティングの過程を安定感、安心感のあるものに
するため、なるべく同じメンバーで関わり続けるようにするとのこと。
それにより治癒をもたらす対話となっていくということです。
オ-プンダイアロ-グ(OD)では精神疾患の症状は、独り言のようなモノローグ
認識・語り掛けによって生じると考えらていると。そういう凝り固まった「しこり」の
ようなものがODでは「多角的」な話し合いによってしこ融解し、治癒するものと
考えられているとのことです。
ノ‐マライゼ-ション(健常者と障害者らの差別をなくす)一つとっても日本は後進国
の域を脱しません。
ずっと以前にノルウェ-の人と話した時のwe are same nationaltyの言葉が
私の心に響いています。不快な壁を作らない国民でありたいと思います。