3月24日 どんな働き方でも変わらない大切なこと 岩田松雄氏執筆 その2

         3月24日   どんな働き方でも変わらない大切なこと その2  二つの実例 

       周囲に感動を与える仕事の実例

 

           <スタ-バックスの実例>

        このスタ-バックス(スタバ)は、米国を起点にして日本でも全国的にチェ-ン店をもち

   かって筆者は、CEOとして活躍しました。私も新栄のスタバにSCCの研修を受けていた頃

   コ-チング仲間と共にしばしば利用しました。

   ここでは、ある女子店員の誠実で勇敢な行為が現場を目撃して感動したこと(レガシ-)が

   周囲の人々に語り伝えられたことが紹介されています。

   そのエピソ−ドこそがスタバの企業としてのミッションを伝えていると痛感しました。

   その実例は、どこの店でも起こり得ることで、客の注文したものと異なるものを持って

   来たため男性客は、怒ってカウンタ-怒鳴り出したそうで、他の客はみな震えあがっていて

   店内がまるで凍りついた中、その客は捨て台詞を吐いて帰ろうとしたとのこと。すると

   カウンタ-の女性パ−トナ-が追いかけていって、新しい商品を手渡し「どうぞこちらを

   おもち帰り下さい」それに対して「こんなもの飲めるか」と叫びそのコ-ヒ-を壁に向かって

   投げつけたとのこと。それで怪我はありませんでしたが、彼女は黙々と片づけ始めたそうで

   投げつけた客はバツが悪そうに店を出ていったそうです。 

   その場を目撃した人達は、その女性の勇気ある毅然とした態度に感動したと思われます。

   実際、その場に居合わせた筆者の友人は筆者に次のように教えてくれたそうです。

   「人の行動によって、企業全体のイメ-ジが変わる。」

   表題のどんな働き方でも「変わらない大切なこと」を意味しています。

   客から怒りをぶっつけられることもあれば、客から感謝されることもあります。

   私は時々その店の商品(食べ物など)がすぐれていると感じると褒めます。

   それによる店員の感謝、喜びが相乗効果につながります。

    それから次の筆者の言葉に感銘を受けました。スタバでは「どんなお客にたいしても

   逃げてはいけないと指導していないとのこと。サ-ビスマニュアルなどスタバには

   ないとのこと。では、この例のような行動基準は何かというと、「人々の心を豊で

   活力のあるものにするために」---ひとりのお客様、一杯のコ-ヒ-、そして一つの

   コミュニティから(広がる感動)このスタバのミッション(存在理由)を深く理解し、共鳴し

   とっさの判断で最善の行動を考えてくれたと筆者は推測しています。

   ここにスタバの企業文化の一端を感じ取りました。

 

                <羽田空港の清掃人の実例>

        ある女性は、戦災孤児の父と中国人の母との間に生まれ、中国でも、日本でもいじめられ

   17歳頃から日本で暮らすようになり、業界のエキスパ−トと呼ばれる上司から

   熱血指導を受ける中に清掃という仕事に面白さを感じ始めたのこと。

   「自分にはこの仕事しかない。それなら極めてみよう。」彼女はさらに仕事に打ち込み

    ましたが、上司は一度も褒めてくれず、いつもかえってくるのは、「もっと心を

    こめなさい」との言葉のみ。しかし、3年後に彼女は、全国ビルクリ-ニング技能

    競技大会の出場を打診され、絶対に1位になると自信をもって臨みましたが

    予選会の成績は2位。自分には何が足りないか悩んだ彼女は悟ったとのこと。

    今まで自分のために仕事をしていた。使う人のためにもっときれいな場所に

    しなければならいと。

    さらに上司と特訓を重ねた結果、全国大会で最年少で日本一になった。

    その時上司ははじめてほめてくれ、上司の言葉か゜励みになって、さらに心を込めて

    清掃を続けていく中に、利用者からも「ご苦労さま」と声がかかるようになった。

    そして2013年、2014年には羽田空港は「世界で最も清潔な空港」に選ばれる

    ほどまでになった。NHKの「プロフェショナル仕事の流儀」はその年の番組の

    最高視聴率を獲得。イギリスのBBCでも大反響を呼んだそうです。

    ◎自分には何が足りないかの気づき、何のために働くのかに視野が開けたのが

     とても大きな感動と使命感に繋がっていくことにこちらも感動します。

     過日の名古屋駅近くの引っこもりOBの集会でも、仕事としての清掃のことが

     話題になりました。対人関係が苦手のため、清掃の仕事をしているとの話が出て

     いました。この女性の「気づき」を彼らに聞かせたいと思いました。

     この女性は、その後他界した上司に代わって約500人の清掃員を指導して

     いるとのこと。彼女はこう語っていたそうです。

     「心を込めないときれいに清掃できない。どこまでできるのか常に考えることが

      やさしさです。お客様さえ喜んでくれればそれでいいんです。」

      最初は家計を助けるための仕方なく始めた仕事がやがて好きになり「得意になり」

      「人のためになる」自分のミッションを見つけることができたことです。

      人の心を揺さぶることの気づきの大切さがよく出ていると痛感しました。

      この「仕事の流儀」の中で引用されている著名な経営学の権威ドラッカー氏の説く

      経営者やリ−ダ- に 必要な不可欠な資質はintegrityであるとのことです。

      「真摯さ」(しんしさ)と訳されています。「七つの習慣」の著者コルヴィ-氏にも

      これが使われているそうで、こちらでは、「誠実さ」、「一所懸命さ」と訳されて

      いるそうです。どこかの国の政治家、官僚、企業の責任者に訴えたくなる言葉

      です。労働の対価がお金だけでなく、その労働の成果がそれに関わり、利用する

      人々に何を与えているか、労働者の存在価値が問われています。

      マズロ-氏の説く「自己実現」もこのを語っています。

      同一労働同一賃金と叫んでいても、私利私欲を丸出しにして、適当に手抜きして

      やっているのか、この事例の人々のような利用者の心地よさ、感動を大事にして

      働いているのかの着眼点を見直していく指導が求められると痛感しました。

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