10月9日「デ-タに見る、リ-ダ開発に本当に必要なこと」その2
10月9日「デ-タに見る、リ−ダ開発に本当に必要なこと」その2
表2 課長と部長の部下の昇進の推薦または決めるとき重視していること
3番目 課長 仕事の情熱 部長 部内メンバ-との良好なコニュニケ-ション力
ここでは、部長は、仕事への熱心さよりも、メンバ-との信頼と協力関係に注目している
ことのはさすが部長と感じました。
また、この表2では、両者とも自分が昇進したときの理由1位「実績」でなく
部下の昇進に際しては、「アカウンタビリティ」を1位にしていることに意味ありと
思います。両者とも昇進したときには、「実績」がみとめられて自尊心が強いので
すが、昇進すれば新たな責任の全う責務につき、「アカウンタビリティー」が
第一位にならざるを得ません。
このアカウンタビリティーにつきましては、その1のコ-チングのアカウンタビリティ-
の説明a、b、c、にわたって出ていて、筆者は、cの「自ら今できる最善の選択」に
からめてリ-ダ-の役割が「組織の目標達成に向けて最善の戦略を選択し実行すること」
とすれば、このアカウンタビリティーの高さは、「業務の実績」、「仕事への情熱」
に並んでリ−ダ-に最も重要な要素と述べています。
まさに企業の命運を左右することに関係してきますからと思います。
当社はお客様に対して何を提供したいのか、会社の理念、こだわりに関わるものと
直感しました。
<リ−ダ-シップ開発に有効な方法とは?>
次の資料は【部下のリ-ダ-シップ開発についてのアンケート調査結果」です。
Q1 あなたの直属の部下は、どれくらいリ−ダ-シップを発揮していますか?(n=191)
<全体集計>
1 全く発揮していない 1%
2 あまり発揮していない 19%
3 どちらともいえない 28%
4 発揮している 48%
5 とても発揮している 4%
以上の同じ項目1~5について企業の各階層についての調査結果
経営層(n=19) 1--0 2--74% 3--16% 4-- 11% 5--11%
部長(n =66) 1--6% 2--48% 3--29% 4-- 15%
課長(n=78) 1--3% 2--46% 3--24% 4-- 26%
一般社員(n=23) 1--4% 2--35% 3--39% 4--17%
▲ コメント (筆者による)
上司の立場からみると約半数の部下がリ−ダ-シップを発揮しており、役職が上がる程
自分の部下がリ−ダ-シップを発揮していると認識していることがわかるとのことです。
Q2 あなたが、これまで直属のの部下のリ−ダ-シップを開発するために取り組んできた
方法は何ですか? 調査対象数191人
A 学習の機会(スキルやマインドを身につけるための研修、ラ-ニングを受ける) 2%
B 明確な評価基準 4%
C 対話の機会 26%
D 権限の委譲 44%
E 仕事の経験 10%
F 後任の育成 7%
G 模範の提示 (上司が模範を示す) 5%
H その他 2%
◎ 際立って多いのがDとCです。
リスクはありますが、いちいち上司が指示して教えるのでなく、まず自分が
学習し、実地見学などして実力をある程度つけて権限をまかされることがDです。
その後で上司と対話して(コ-チング、カウンセリング )色々と指導、助言をして
もらう方法です。
◎ 桜井先生の視点とは異なりますが、「昇進うつ」のことも巷ではしばしば
耳にします。仕事が出来て昇進できても、対人関係が苦手な人が
アカウンタビリティに関わる任務に就いたときなどは、ストレスの重圧で
ダウンすることもでてきます。このようなリスクを考慮した教育の備えも
不可欠と痛感します。