2017年10月4日 NHK、佐戸記者の過労死公表
2017年10月4日 NHK、佐戸記者の過労死を公表
4年前 超過勤務 月159時間超過(10月4日時事通信)
NHKは、4日 東京都内の自宅で死亡した首都圏放送センタ-所属の記者佐戸未和さん当時31歳が
14年5月に過労死認定されていたと発表した。
渋谷の労働基準監督署が認定した死亡前1カ月間の時間外労働は過労死基準を大幅に上回る
約159時間で、休日は、2日だけだった。NHKは、記者に事業場外みなし労働時間制を適用して
いたという。同制度は勤務状況の把握が疎かになり長時間の温床になると指摘されている。
NHKによる佐戸さんは当時東京都庁担当として都議選や参議院選など取材。
選挙終了後の13年7月25日、連絡がとれないことを不審に思った知人が自宅を訪ね倒れている
佐戸さんを発見したという。死因はうっ血性心不全だった。
NHKは当初は、公表を控えていたが、「(政府が推進する)働き方改革の徹底を図るため、
過労死の事実を全職員に伝え、外部に公表することが必要だと判断した」という。
◎ 今回のNHKが3年余り経過して過労死認定を公表したことについての私見
何となく時の政府にNHKが公共機関としての自律性、中立性が脅かされている感じすらします。
3年前以前から過労死、過労死自殺が社会問題として注目されていましたのに、どうして公表を
躊躇ったのでしょうか? ある新聞によるとこの佐戸さんの両親が公表をしないように願ったと
出ていましたが、両親のNHK通じての次の公表時のコメントを読めば、本当の願いが分かると
痛感しています。「志半ばで駆け抜けていった未和の無念さ、悔しさ、遺族の悲しみを決して
無駄にすることなく、再発防止に全力を尽くしてもらいたい」この強い気持ちと矛盾している
のは明白ではありませんか。(何となくNHKの政府への気兼ねを私は感じましたが、
どうでしょうか)
そのことと対照的に今回のNHKの「働き方改革の徹底を図るため---」の声明は政府の思惑を
意識しているのが何となく伝わってきます」
クロ−ズアップ現代の名キャスタ-国谷さんを辞任に追い込んだことを想起しながら
由々しき気持ちに駆られます。権力者側に干渉されるNHKになり下がったら「日本の
民主主義」は崩れていくと私は懸念しています。