29年7月30~31日 28年度 厚労省の全国の企業の職場のストレスチェックの調査について
29年7月30~31日 28年度 厚労省の全国の企業の職場のストレスチェックの調査
について(労働情報メ-ルマガジンより)
このストレスチェックの調査が導入されようとしていたころ、一寸知り合いになった
豊田系の部品の関係の会社の社長にこの調査結果を御社ではどう利用しますかと
尋ねたところ、人事考課の対象にはしないが、配置転換の時の資料にすることありとの
ことでした。何らかのこのような気配を社員さんが事前に察知したら、果たして
調査に正直に回答するのだろうかと私は即座に思いました。このような調査を政府が
常時使用50人以上の企業に義務付けた契機は、職場のメンタル不調者が急増したから
ですが、このような調査で果たしてそのような人々を救済できるのか、今も私は疑問を
もっています。
1 今回の28年度厚労省のストレスチェックの制度を実施した規模別の割合の実施状況
a 50~99人 b 100~299人 c 300~999人 d 1000人以上
78・9% 86% 93% 99・5%
しかしながらストレスチェックの受検状況(ストレスチェックを受けた労働者の割合は
以下の通りです。
2 ストレスチェックの受検状況
a 77% b 78・3% c 79・1% d 77・1%
以上の 1と2から判断しますとチェックの制度はあっても、実際の受検となると
事業所の規模が大きくなっても受験者の割合はそれほど変わっていないのです。
これについて、私は、政府の期待、思惑と企業側のズレを感じます。
この調査と受検した労働者の関係につきましては、個人の調査結果を一定規模の
まとまりの集団ごとに集計分析して後 、担当者から本人に通知して医師の面接指導を
受けるかどうかは本人の判断に委ねます。このような流れからすると問題の個人情報の
保護は何となく危うい氣がします。同じ会社のいつも顔を合わせている担当者だと
そんな気になります。自社の担当者でなく第三者に委ねるべきと私は考えます。
3 医師による面接 産業医、自社の担当医等
規模別では、0・5%~0・8%程度で全部の規模を合わせて全体の0・6%の受診者が
いたとのことです。これでは、折角受診希望者への受け皿をつくっても
労働者からそっぽを向かれたのが実情です。
はっきりこの制度を立案された方々に申し上げたいのは、現場で働かれる方々の実態を
把握した上で色んな改善点を現場から吸い上げて「今の机上のプランからスタ−トした
ストレスチェックの制度」見直しを一刻も早く実行されることを切望します。