2月24日 心の痛みを未来の糧に その4

     2月24日 心の痛みを未来の糧に その4

 

           5 諦めの線引き   

          どんなときでも諦めてはならないというのも、いささか無理なことであり、自分を追い

    つめるだけにしかならないと筆者はいう。「頑張る」と口を揃えて答えていた子供達も

    色んな経験を経て、超えられない壁にぶつかり、立ち止まりせざるを得ない局面が増える。

    不断の努力もよいが、ときには諦めて、別の方向に目をむけた方がよい場合もあると

    筆者は述べます。このように、諦めとうまく付き合うことは、人生の選択や適応に不可欠

    と考える向きもあるとのこと。なりたい自分となれない自分の折り合いをつけていく中で

    納得しながら諦められるからこそ新しい未来が開ける。このような観点からすでに述べた

    妬みの二面性を振り返ると、悪性妬みを感じてしまうのは、相手の幸せに納得できない

    からとのこと。相手の優越性を受け入れられなければ、自分の劣等性も受け入れ難い。

    そうなると、悪性の妬みには諦めきれない思いがにじむ。その結果、相手に嫌がらせを

    するなど、負けず嫌いをこじらせた行動に走るとのこと。負けている自分を認めないまま

    だと少なくとも自分を高めるという選択肢は見えてこない。(傲慢さ故に)

      一方の良性妬みを感じる場合ではこの場合では、相手の幸せをまずは認めて、

    それなりに納得した上での諦めが前提になるとのこと。優れた相手を素直に認められるから

    こそ、羨ましいと思えるとのことです。そうした諦め混じりの羨みを経てはじめて今度は

    劣った自分を諦めないでいられる道が見えてくるとのこと。−−−

    このように考えると,すぐれた他者から大いに刺激を受けているけれども、その行きつく

    先に見据えているのは、他者でなく、自分であるように思えてくる。

   (劣等感のとりこになって我を見失うことなく、腹を据えて自省するゆとりの必要性のことを

    筆者は説いていると感じます)続いて筆者は次のように例示して説明します。

    良性妬みによる成績の向上は、一見すると他者との勝負に見える。しかし、結局のところ

    目標に向けてやり続けられる糧があるかどうかにかかっている。おそらく良性妬みの帰結

    とは、他者に勝つというよりは、過去の自分に打ち勝っことに他ならない。あくまでも

    そのきっかけが優れた他者だったことに他ならない。こうした視点から考えてみると

    他者に負けている現在の自分を引き受けられるかどうか、そして未来の自分でそれを超え

    ようと試みるか。負けず嫌いの子供がどう転ぶのかは、そうした判断の有無にかかっている。

    (教師としての過去の自分が目先のことに気をとられていて、大事な視点を見失っていた

     ことを痛感致しました) 

       6 痛みの先にあるもの

    筆者は「諦めから始まる負けず嫌いは、目標の設定とその達成につながる可能性があり、

    結果として諦めない道を選びとれる。しかし、諦めきれない負けず嫌いは、人を傷つける

    ような非生産的な行動を引き起こしかねない。勿論妬みという感情面だけで負けず嫌いを

    もれなく説明するのは難しい。しかし、こうした妬みの二面性を考慮しておけば、負けず゛

    嫌いの子供が何に悩み、どう振る舞うかを理解する一助になるのは間違いない。

    但し、良性妬みが役立つとは分かっていても、どうしたらいいか分からなかったり、悪性の

    妬みを感じたりする場合も少なくないはずだ。」と述べ、そんな時には、次のような

    ステップを踏んで、負けず嫌いの有様を描き出すのも一手かも知れないととのことです。

    ステップ1 何が辛いのか、誰のどんな点について妬んでいるのかを振り返ってみる。

    ステップ2 妬んでいる相手を全否定せず、その人の良い面と悪い面を整理しながら、自分

          で諦めてもよい線と諦めたくない線の区切りをはっきりさせる。

    相手のある部分が気にくわないと本人の人格全てを否定してしまう認知の修正する試みです。

    筆者の見解は次のとおりです。

    こうして、行き場のないもやもやした気持ちの正体を自分なりにつかめたならば、少なくても

    不用意に他の子供を否定したり、傷つけたりせずにすむはずだ。それに、妬みやすい子供は、

    自分をよく理解する可能性も秘めているとも考えられる。確かに、妬みは苦痛に満ちており

    できれば経験したくない。しかし、妬みという感情は、自分に何が足りなくて、これから

    何を目指せばよいのか教えてもくれる。だからこそ、負けず嫌いな子供のやりきれない

    思いを頭ごなしに否定せずに、受け止めて考えさせるきっかけをつくってやろうではないか。

    上記の「妬みやすい子供は自分をよく理解する可能性を秘めている」これがあるからこそ

    機会を捉えて「自己」についての気づきを引き出すことも出来ると感じました。

    今回の澤田匡人先生の記事は児童教育の現場に限らず、職場のメンタルヘルスの現場の

    研修にも役立つと思いました。

 

 

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