11月30〜12月1日  良い質問をする技術 その2

    11月30〜12月1日     「良い質問」をする技術」 その2

 

       <良い質問とは何か>

  巷の書店や新聞広告などにこのような類の書籍がしばしば目に止まりますが、それらは

  得てして、相手を自分の考えに従わせ、自分の思うがままに操縦していこうとする意図が

  出ていますが、筆者は、コ−チングの専門家として、相手の気づき、それに基づく発想の転換

  新たな行動を促すのが目的です。

   ところでその良い質問は、殆どの人は、誰かに教わったのではなく、自己の経験の中から

  自然に習得したものと言えます。それ故に筆者は「質問について学び、研究することを勧めて

  います」とのこと。その1で筆者が指摘しているように、質問のスキルを高めることは、

  コミュニケーション力を向上させるだけでなく、自分と周りの人の人生をより良くする

  ことに直結するからとのことです。

 (良い質問に焦点が当たっていますが、相手によっては、アクティブ

  リスニングのような傾聴力も人により、状況によって必要度が増すと私は浅い経験ながら

  そのようなことを考えています。)

 

          <良い質問は人生を変える>

  筆者自身もコ−チAの代表取締役の伊藤守先生から、その会社に転職して間もない時に

  質問されて大きなインパクトがあったとのこと。

  その質問は、「この会社でどんなことをしたいの?」 「エグゼクティブコ−チに

  なりたいです」

  「じゃあそのコ−チになった後はなにをやりたいの?」 「まだ考えていませんが」

  「いつそのコ−チになる?」 「そうですね、3年後位にはなりたいと思っていますが」

   恥ずかしながら、伊藤先生から質問されて初めて、「自分はこのコ−チの仕事の具体的

   イメ−ジをもっていなかった」と気づいたそうです。それまでは、入社したのだから

   そのうち自然にエグゼクティブコ−チになれるだろうと思っていたとのこと。

   この質問を受けた日を境に、筆者はエグゼクティブコ−チという仕事について真剣に

   考えるようになったそうです。

          入社して筆者が喜んでいる間隙を突いて、本人の心の空白の満たし、次のステップへ

    の気づきを促すところが伊藤先生の絶妙のコ−チングと感服しました。 

   (以前お世話になったSCCの加藤すみえ先生と雑談していた折、空白を埋めることで

    工夫が必要な生け花の話をしていたら、経営者の心の空白を埋めるよう促して頂いた

    ことを想起しました。)

             <良い質問で得られる「ひらめき」と自発的行動>

    質問による気づきは、それを与えられた人に、大きな感動の喜びを呼び起こします。

    脳科学者の茂木健一郎氏がその著書の中で、「アハ・エクスぺリエンス」『アハ体験」

    と名付けている感覚があるとのこと。大きな感動をでは覚えた時、

    英語では「アハ体験と名付けられているとのことです。『アハ体験」とは、

    算数の時間でピタゴラスの定理」を小学生が驚きを伴う感動のことを

    言うとのことです。実際に各辺の長さの正方形を画用紙に描いて、3つの正方形で

    調べると「本当だ」と驚きます。

    大人になってからも、ひとりで何か物事を考え続けて「そういうことか!」

    とひらめいたり腑に落ちたりする経験は、筆者の指摘のとおりとても心地よいものです。

    考えた末での気づきによって「明日からこれをやってみよう」という前向きな気持ちや

    わくわくする感覚、さらには自信をもうることができます。

    ギリシャ語のschole(スコレ)は暇とか、余裕を意味し、ここから

    schoolという言葉が生まれました。自然の観察、思索から学問が発達した

    ように、筆者の説くコ−チングも自由な思索から大きな成果を生み出します。

    「良い質問」をされて、自分で新しい気づきをえたときも上記のような感覚、自信をもつ

    心境になります。でも質問はあくまでもきっかけに過ぎません。気づきを生み出したのは

    自分自身。

    自分で考えたことだからこそ、その気づきには、深い納得と理解があります

    自分で思いついたことだからそ、その気づきに基づく行動は、自分にとって

   「心からやりたいこと」になるのです、との筆者の指摘です。

   ところがそれと全く同じ「気づき」でも、他人から教えられた場合、感動なし。確かに良い

    アイディアと感じるかも知れないが、それは他人の発想で、「自分で得た気づき」でない

    からとのこと。

    だからそのアイディアを実行しても、何となく「やらされ感」がつきまとい、真剣に

    取り組む気になれないわけです。社内研修の場合、日頃の社員の気持ち、考え方を

    汲んでする場合と上から強制されて受ける場合とでは、意欲の差は歴然とします。

 

      <質問は人の評価を大きく左右する>   

 

    筆者がエグゼクティブコ−チとして社長に会うと、取材に来た新聞、雑誌の記者に対して

    ひどく怒っているいることがあるとのこと。社長の怒りのポイントはだいたい共通

    していて、会見の内容がくだらなくて時間の浪費。

    失礼な質問に対する嫌気。会見後の記事の内容に立腹。取材そのものが不愉快な場合も

    多いとのことです。

    一方で、全く反対の評価を受ける人もいるとのこと。 

   「いやあ、このあいだ取材に来たとにかくしつXX新聞の〇〇さんという記者は、

    実に素晴らしい人だ。

    うちの会社のことも詳しいし、話していてすごく勉強になったんですよ」と絶賛される

    のを聞いたことがあるとのこと。その記者の何が素晴らしいか聞いてみると、

    とにかく質問が面白くて、社長自身が話している間に多くの気づきが得られたという

    ことでした。

    ◎ 筆者は、上記の上手くいった例を上げ、「質問力を高めることは、人間関係に於いて

    大きな意味をもつものです。」この小単元を締めくくっています。

    しかし、この単元の初め近くで私が述べましたように、双方向の対話が上手く流れていく

    ためには質問力だけでよいのか、少し疑問を抱きました。筆者はカウンセリングのこと

    など常に十分念頭にいれてみえると思いますが、一般論からすると、相手の気持ちも

    配慮したアクティブリスニングなども時として必要と日々感じています。社長の記者

    会見は、どうしても上記のような不快になるのは

    理解はできますが、修正が効く箇所もあるかも知れないとも感じました。

 

 

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