11月21日 自閉症、二ホンザルにも−−−人間以外で初めての確認 (読売新聞 11/20)
11月21日 自閉症、ニホンザルにも−−人間以外で初めての確認(読売新聞11/20)
対人関係を築きにくいとされる「自閉症スペクトラム症」と同じ症状をもつニホンザルを
確認したと自然科学研究機関機構生理学研究所(岡崎市)などのチ−ムが明らかにした。
人以外の動物で遺伝子操作せずに自閉症スペクトラムが確認されたのは初めてという。
他者の行動に反応する神経細胞は殆どなく、遺伝子の特徴も人と共通している。チ−ムは
「これまで謎であった自閉症スペクトラム症の仕組みの解明につながる」と期待している。
自閉症スペクトラム症は、自閉症などの発達障害の総称で、人間は、100人に一人程度いると
される。チ−ムは、飼育中のサル1匹が人になつかず、自分の爪をかむ行動を繰り返すなど
自閉症スペクトラム症に似た特徴をもつことに注目。遺伝子解析の結果、特定の遺伝子が変化
した影響で、人と同じ症状が表れたと結論づけた。
◎ なお、イギリスマンチェスター大学のジョナサン・グリ−ン医師等が行った研究によると
自閉症児に対して親が早い時期からコミュニケーションをとる介入をすると自閉症の重症度に
改善が見られ、その効果は長期的に続くという。
◎ 「鉄は熱いうちに打て」のとおり、自閉症、アスベルガ−、ADHDなど発達障害児は
早い時期に適切な、家庭、学校等での療育、教育訓練、専門機関の治療が必要なことは
言うまでもありません。自閉症スペクトラムだって、対処の仕方次第では、就労することも
できます。以前ブログで載せたこの障害の青年も就労の経験もありますし、ADHD
( 注意欠陥多動性障害)も早期に教育訓練して小学校に入学して一般の児童とうまく
やっていける例を日進市内のNPO理事長から聞いています。
さらに言うなら、本人を取り巻く環境が大きくものいうと思います。
まずは、家庭内での家族との関係、ここで障害のあることで特別視され、冷遇されると、
外部でどのような教育訓練や、治療を受けても効果中々上手くいかないことを
NPOでそのようなハンディをもった青年と接してきて実感しました。
しかし、家庭がそうであっても、
外部の環境や尽力して治療に当たって下さる精神科医等の方々により、自己肯定感、
さらに言えば「自分の存在価値」を自覚して、就労したり、仲間の障害者の支援活動に
乗り出す人もいます。
ですから、障害者の方々を固定的に決めつけるのではなく、たとえ、ある程度時間を要しよう
と忍耐して待ち望む姿勢が不可欠と考えます。「冬来たりなば、春遠からじ」は障害者支援
にも当てはまる言葉と信じます。