7月26〜27日   傾聴によって生まれる「心に寄りそう」支援 その1

   7月26〜27日 傾聴によって生まれる「心に寄りそう」支援  その1

        放課後の児童クラブに集まる子供たちに 高垣忠一郎先生執筆

        児童心理8月号より

   ここ数年、私は、青年等のメンタルヘルスに関わる仕事をしていくと彼らの成育歴に

   関心を持たざるを得なくなりますし、また発達障害等の特別支援学級を設けている

   NPOとも関わりもあり、児童心理の専門書等も時々目を通しています。

   以下の記事は高垣先生によるものです。

   ▲ 子供たちはいま

   子供たちは、いま楽しいことやうれしいとは親に話すが、つらいことやしんどいことは

   親に話さない。それはペットに話す。その心は、「ペットは黙ってきいてくれるからだ」。

   ある子はいじめられて学校へ行けなくなったことをカウンセラ−の先生に話してくれた

   とのこと。でも母親には話さない。

   夜遅く疲れて仕事から帰ってくる母親に、自分がいじめられていることなど話すと

  「おかんが余計しんどくなる」と心配する 少子化の中で親からお金や愛情を集中して

   育てられいるから、子供は親の期待に応えたいという気持ちか゛強い。

   多くの親の期待は、子供が毎日明るく、元気に、楽しく学校に通ってくれることである。

   だから、学校でいじめられていることを子供は親に話さない。いじめられて学校に楽しく

   通えない自分は親の期待に背いているからだ。いわんや不登校の子供は、学校に行けず、

   親の期待をもろに裏切っている。「親の期待を裏切って申し訳ない」

  「こんな自分は消えた方がいい」と自分の存在そのものを否定する気持ちにまで追い込まれる。

   そんな特別なつらさを抱えた子供でなくても「競争に負けるな。頑張れ」と叱咤激励され

   多くの子供が親や先生の期待に叶う「よい子」でないと「見捨てられる」という不安を

   抱えて生きている。終始成績の優劣を比べられる子供たちは、成績という

   部分的な数値の良し悪しによって自分の存在価値まで決められてしまうような気がして

   生きた心地がしないのである。

   ◎ ここの「成績によって自己の存在価値まで決められてしまう」の表現には、私が中学の

    教職に着任した頃、如実に痛感し、生徒の前で、逆に「成績が本人の人格をきめてしまう

    のではない」という意味のことを話したら、「ある生徒は、そのことを保護者会で言って

    欲しい」といったことを覚えています。その学区は、高度成長期の中で斜陽産業地区から 

    大都市へ移動した親たちの子弟の集まる地区で、両親共に働く家庭が多く

    親の子供に対する期待感は強く、がめつく点数を稼ぐ、そんな感じの生徒も多かったと

    思います。

    ▲ 子供の心に埋め込まれた「地雷」と「警報」 

    前項に述べられたような子供の心には「不安」や「恐れ「焦り」「傷つき易さ」など

    色んな感情があるが、子供はそれを話さない。それらは見えない「地雷」のように

    心の深くに埋め込まれている。狭い教室に多数の子供がひしめく環境の中で、

    気づかずに、お互いの「地雷」に触れて爆発させ傷つけ合う悲惨な情景が

    筆者の目に映る。「いじめ」や「いじめ自殺」もその表れと筆者には見えるとの

    ことです。  つらいことや、しんどいことを大人に聞いてもらえない

    子供の中に、言葉にできない不安、恐れ、焦り、痛みなどが埋め込まれる。それは、

    何かのきっかけで爆発する。一つは、暴力、器物破損、万引き、いじめなどの

    「問題行動」となる。

    (行動化)

    もう一つは、腹痛や頭痛、発熱などの「身体症状」となる。(身体化)それらは、

    子供たちの言葉にならない訴えであり、「警報」であるとみてやらねばならない。

    自分の中に「地雷」のように埋もれた感情があるという「警報」だ。だとすれば、

    私たち大人は、その「警報」が何を訴えているのか

    しっかり聴き取る耳をもたなければならない。そして耳を傾けて、そのつらさや

    しんどさを、しっかり聞き取り、心に埋め込まれた「地雷」を無害にする手伝いを

    してやらなければならない。もし、大人が埋め込まれた地雷の処理を手伝わないで

    厄介な「警報」を「管理・処罰」や「薬」で消し去る対策を

    しただけで、それで問題が解決したなどと思っていたら、大変な誤りである。

           ◎ 「心の地雷」を抱えた思春期前の子供達が直面するこの問題。このような問題こそ

    徒に対症療法の管理処罰で済ましてしまうのでなく(例 私も生徒指導部の一員として

    このような仕事に関わっていたこともあり、何か責められる心の痛みを感じます)

    筆者が説く「地雷」を無害にする手伝いはどの当事者の子供さんたちと向き合えばいい

    のでしょうか?このようなときこそ、教育者としての真価がく問われます。

    ありきたりのカウンセリングでなく、子供の目線にたった「彼らの心の痛み」に

    共感できる愛が問われると痛感します。ここでもふと想起するのは教師も子供も互いに

    顔を見合うだけでなく、同じ方向を向けるかどうか」ではないでしょうか?

    (管理教育の視点の修正が求められます)

 

 

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