12月7〜9日 「評価とコ-チング」桜井一紀先生執筆 コ−チAより配信

   12月7〜9 日   「評価とコ−チング」桜井一紀先生執筆  コ−チAより配信

               後半は「社員のエンゲ−ジメント」とマズロ−の理論との関係

    私は桜井先生の記事の中で「社員のエンゲ−ジメント」という用語に注目し、それを

    突き詰めていくと、マズロ−やマグレガ−の理論に関係してくると知って、かっての社労士

    資格取得勉強で最初に興味をもった「労働の人間化」を想起しました。

    この人間化とは、「社畜」の記事で述べましたように、まるで家畜のように企業の道具

    として扱うのと対照的に労働者の人格が尊重される扱いです。

    この「社員のエンゲ−ジメント」とは、「各社員を会社、職場に感情的に結びつけ、熱意を

    もって仕事をしている状態」とあるネットに出ていました。

    つまり、お金を得るためにイヤイヤ仕事をするのでなく、職場の上司、同僚と気持ちよく

    仕事で頑張っているような職場との関わりを言います。かって知立の物流会社の顧問を

    していた時、現場経験豊かな社長が、ある時私にこんなことを言いました。

    朝、運転手等が出発するとき、必ず各人の顔を見て声をかけ、帰社したときも、出迎えて

    各人の労をねぎらうとのこと。この社長は、ただどこでもやっているラインケアをしている

    のでなく、自分がかって経験した色んなつらい思いを秘めてそうしていることが私に伝わって

    きました。社長のたった一言が、社員にどう伝わっているのか、社員のうれしそうな表情から

    分かって信頼関係が築かれていることで安らぎを得ていた感じでした。

 

             < 桜井先生の「評価とコ−チング」について>

     最初にアメリカのジェネラルエレクトりック(GE)と諸々コンサルティングで著名な

     アクセンチュアの従来の人事評価制度の廃止の動きを紹介した後、先生は

     「評価制度の本来の目的は、「社員のエンゲ−ジメントを高め、個人の成長を促す

     ことだとすると、企業にとっては、優れた業績をあげた者に報酬を与えることで、

     社員の自主性を高めることを意図したものと言えるでしょう」とコメントしつつも、

     現実のこの制度の問題点について以下のように指摘しています。

     a 管理目標の数が多く、大半の社員には、その管理そのものが負担になっている。

     b 評価の第一目的が賃金や昇進の決定に役立てるものになっている。

     c 業績の低い社員を特定したり、責任の所在を明らかにすることが目的になっている。

     d 評価の結果に対して多くの社員が納得していないといった状況も多いのては

       ないでしょうか。

        ◎ 以上の評価制度の問題点について、端的に言えば、このような指摘に該当する企業

      では、企業の目線で社員を評価していて、社員の求めるニ-ズに応えていない感じが

      します。 bの評価の第一目的がお金や地位と決めつけているようでは、

      自分の生きがいを真剣に考えている社員に見切りをつけられるリスクを負うと

      思います。

      以上の4つの帰結として先生は以下の4つのことを問題視して締めくくっています。

      ① 能力開発の視点がうすれ、業績達成目標だけが意識されている。

      ② 上司部下間では、業務に関する話だけが行われ、能力開発対話がなくなる。

      ③ 部下が困っていること、悩んでいることなど話す機会がなくなる。

      ④ パフォーマンスに関する会話は数価目標達成の不足を隠すことに終始しがち

        になる。

      以上の様々な弊害が指摘され、企業は評価制度そのものの見直しを迫られて

      いるとのことです。

      以b上の4つの各項目を通読していても、会社側は、目先のことしか考えていない

      感じです。 部下の将来に向けて「どうしたいか」(doing)、「どうありたいか」の

      (being)を部下から引き出すコ−チングの欠落です。

      その他桜井先生は、今年の10月20日付けのアメリカのfFAST COMPANYで

      KRIS DUGAN氏の次のような記事を紹介しています。

     ▲ 今日の社員が求める3つのもの

      「頻度の多いフィ−ドバック」 (上司と部下の間の対話のキャッチボール)

      「オ−プンなコミュニケーション」(時として上司、部下の壁を取り除いた対話)

      {同僚とのコラボレーション」

      さらにこのKRIS氏は、今の上司と部下については、部下は、上司をかってのように

      「経験を積んだ能力ある先輩としてみていない」とのこと。ハイパフォーマンスを

      開発したいなら、上司には、コ−チ力と権限移譲が必要とのことです。

 

          <エンゲ−ジメントについて>  

      アメリカのギャラップ社によると社員の満足度調査が必ずしもその組織の

      パフォ−マンスの向上に役立っていないことを問題視し、本当に組織の

      パフォーマンスに相関する指標を明らかにするため、膨大なデ−タを分析し

      その研究成果として企業の生産性、収益性などに最も強い影響を及ぼす

      のは、「社員のエンゲ−ジメント」だという。 

      この社員のエンゲ−ジメントとは、すでに述べましたように、社員が自社に対して

      気持ちよく関わり、熱意をもって仕事に励んでいる状態のことです。

      これが福利厚生や給料に対する満足度よりも企業のパフォーマンスに強く相関して

      いることが明らかになったとのこと。

      ギャラップ社にによると、このエンゲ−ジメントの度合は以下の各質問項目を

      社員にアンケート調査することで測定できるとのことです。

 

     1 私は仕事の上で、自分が何を期待されてされているかが分かる。

     2 私は自分の仕事を正確に遂行するために必要な設備や資源をもっている。

       (設備の原語が分からないのて゛この箇所の解釈は困難です)

     3 私は、仕事をする上で、自分の最も得意とすることを行う機会を毎日もっている。

     4 最近1週間で良い仕事をしていることをほめられたり、認められたリしている。 

     5 上司又は職場の誰かが自分を一人の人間として気遣ってくれる。

     6 仕事上で自分の成長を励ましてくれる人がいる。

     7 仕事上で自分の意見が配慮されているように思える。

     8 自分の会社の使命、目標は自分の仕事を重要なものと感じさせてくれる。

     9 自分の同僚は、質の高い仕事をすることに専念している。

     10 仕事上で、誰か最高の友と呼べる人がいる。

     11 この半年の間に、職場の誰かが自分の進歩について自分に話してくれた。

     12 私は、この1年間に仕事上で学び成長する機会を持った。

     ◎ 12項目についての私の印象

     これらの項目の内容は、すべてマズロ−の欲求5段階説に合致します。

     生理的欲求、安全欲求に続いて③ 所属と愛情の欲求 

     ③ −−集団の仲間、上司から受け入れられる欲求

           その反対は、パワハラ、嫌がらせ、いじめ等

      その次の段階の欲求が④の自尊心の欲求です。

      これは、仕事上の遂行能力の向上に伴う組織内の良好な評価、それに伴う自信

      従って④は、エリクソンの説く自己同一性に繋がります。

      そして最後の⑤は【自己実現の欲求の達成」です。

      自分の資質を十分に発揮して自分が願望していた仕事をやりとげる。

      マズロ−が求めていたのは、単に次第に高次の欲望を求めていたこと以上に

      究極の探究国的は「労働の意義」にあると、岡山の企業コンサルタントの

      蓮室先生からかなり前に教えて頂きました。

      それからマグレガ−も労働者の受ける最大の報酬は、賃金でなく、「自己実現」

      であると述べています。 

           上記の各項目は何かいいことづくめで自分ノ職場は、そんなきれいごとに縁遠いと

      反発される方もみえるかも知れません。動物は、不快なものは避け、心地よいものに

      反応します。でも、人の場合、時として不快に思う環境の中でも、その逆境を乗り切ろう

      とします。その手法が、コ−チング、カウンセリングです。嫌な上司、部下であっも

      本人からみてマイナスばかり気になります。しかし、見方を変えるとプラスもみて

      来ることだってあります。よく言われるように、、ます自分が変わること、相手の

      良い点にも注目すること、これが解決の糸口になる、欠点だらけの人間同士

      一寸謙遜になって視点を変えてみては如何でしょうか?自分自身の体験からも

      そんなこと感じます。認知の偏りの是正です。

 

 

 

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