3月27日 過労死責任 経営者に問う

 

            3月27 日 過労死責任      経営者に問う

                                           3月25日 朝日新聞より

              労務管理    「経営理念が影響」        残業把握 「社内体制に不備」       

             過労死事例につきましては、すでにワタミ等についてブログで紹介しました。   

       今回は、これら労務管理、残業把握の視点からみていきます。

       「ワタミの訴訟事件」について、「娘を死に至らしめた責任がワタミという会社と、そのシステムを

       つくり出し、運営した者に損害賠償を求めるために提訴しました」 

         2月17日、東京地裁の631号法廷。森武豪さん(65)は陳情書を読みあげた。妻の祐子さん

       59才も続いた。娘の美菜さん(当時26)は2008年6月、神奈川県内の社宅に近いマンションから

       投身自殺した。ワタミの子会社で居酒屋「和民」を運営するワタミフ-ドサ-ビスに入社してまだ

       2月だった。12年2月、月141時間の残業があったとして、美菜さんの死は労働災害に認定

       された。夫妻はその後、原因はワタミグル-プの労務管理にあると考え、改善を会社に求めて

       交渉を申し込んだが断られた。

          過労死や過労自殺が起きた場合、労災とは別に、会社に損害賠償を求めることは珍しくない。

       今回の訴えの特徴は、ワタミの代表取締役だった渡辺美樹氏ら個人にも安全配慮義務違反が

       あったとしている点だ。訴状では、ワタミグル-プの労務管理の背景に、渡辺氏の経営理念が

       あると主張。問題視ししているのは、彼の言葉を集めた理念集や、理念集を暗記したかどうかを

       試すテストだ。

       経営者の彼が働き手の健康を配慮することなく、ずさんな労務管理を推し進めたと主張している。 

       * この理念集の内容は、週刊文集に掲載され、その一部が出ていました。

        「365日24時間死ぬまで働け」 「できないと言わない」など社員に呼び掛けていた。

        さらに、仕事は「勤務時間そのものに捉われることなく、成し遂げることが仕事の終わり

        である」 「この理念を否定した時は会社を去ってもらう」

        これが実態だとすると、歴史の歯車を逆回転させた、強制労働のタコ部屋みたい。

        渡辺美樹は名は体を現さない。根っこから腐った時代錯誤の経営者だ。

        こんなのが今は、自民党の参議院議員なのだから呆れた。

                彼は、夫妻の訴えに争う姿勢で、「道義的責任を感じており、おわびしたい。

                事実関係について整理した上で、安全配慮義務違反については、裁判所に委ねたい」

                 このようにコメントしている。

                         ワタミだけでなく、過労で自殺しJR西日本の男性社員(当時28才)の遺族は

                   昨年12月、真鍋社長ら取締役4名を含めむ幹部や上司9人に対して計1億9千万円の

                   損害賠償を求める裁判を大阪地裁に起こした。

                    訴状によると、男性はJR西日本に入社した3年半後の12年10月、兵庫圏内の勤務先

           近くのマンションの14階から投身自殺をした。鉄道の保安設備の管理業務を

           行っていたが、会社が調べた結果、毎月100時間を超える残業をしていたことが

           判明。尼崎労働基準監督署は13年8月、男性の自殺を労災と認めた。


           訴状は「真鍋社長ら取締役が適正に労働時間を把握するための社内体制を整備

           しなかったため、長時間労働が放置された」と指摘している。

           

                       < ずさんな体制 根源を正す >

                         

          中小企業では、経営者が従業員直接指示することが多い。経営者の責任は比較的

           認められ易い。

               大企業では、経営者が従業員の働き方まで把握しずらい。しかし、大企業でも

           経営者に責任があると認める判決が出たケ-スがある。居酒屋チェ-ン「日本海庄や」

           を展開する大庄でおきた過労死事件だ。この事件では、80時間の残業があることを

           前提とした給与体系が焦点になった。遺族は直接店舗を管理していない社長や役員

           の責任も追及。根拠になったのが、会社法429条1項だ。取締役など役員が期待され

          ている役割を果たさず、第三者に損害を与えた場合、取締役にも責任があると

          定めている。京都地裁、大阪高裁は、いずれも「取締役には、会社が労働者の命

          や健康を損なわないように注意する義務がある」などとして、経営者責任を認めた。

           経営者側は上告したが最高裁は棄却した。

     

           ▲ 過労死事件で経営者の責任を問う意味は何か。

          大庄事件で遺族側代理人を務めた松丸弁護士によると、会社そのものに対して

          損害賠償を求めるだけでは明らかにならない点を追及するためだ。

          彼は、「経営者の責任を争うことで、なぜ労働時間が正しく把握されていなかったのか

          誰がずさんな体制をつくり、放置してきたのかが明らかになる。それが再発防止の

          ヒントを見出すことにもつながる」と説明する。 

          ◎企業責任者の「安全配慮義務」を明快な論拠で問い正しています。

            ブラック企業と言われて反発したワタミの渡辺美樹氏はこれについて

            自社のことどう釈明するのか聞きたい。

 3月17 日 職場のメンタルヘルスで配慮すべきこと

 

      3月17 日  職場のメンタルヘルスで配慮すべきこと

             東洋経済 1月18日号 うつの正体より抜粋     

      

      1    うつ急増のカラクリ

        あなたの会社では何人がうつで休んでいるだろうか。公務員の統計では、国家公務員の

        1%強、地方公務員の1%弱が、主にうつが原因のメンタル休職だ。民間企業でも、これが

        目安となる。うつ休職者が、公務員並の1%くらいに抑えられていれば、その企業の人事部は

        優秀だとみなされる。「IT企業なら3%台で上出来」というのが人事関係の認識である。----

               わずか1%の休職といっても、社員1万人なら100人がうつで休んでいることになる。

        限られた人事スタッフで、その100人をケアするのは簡単ではない。

        会社にとってうつが厄介なのは、うつが再発しやすい病気であるからにほかならない。

        一度うつになると、治っても6割が再発すると言われている。2度うつになると7割、3度なら9割と

        再発率は高くなる。

           職場のうつは、復職を焦れば焦るほど再発する。そして再休職に追い込まれれば、

        本人も会社もつらい。そこでうつときちんと向かい合い、休職者を復職させる仕組みを充実 

        させる企業がふえてきている。そもそもうつにさせない職場つくりの研究も進んでいる。

           一方で製薬会社の啓発キャンペーンやメンタルクリニックの急増が、うつっぽい社員を

        休職に向かわせている側面もある。会社を悩ませ、社員の人生を狂わせかねない、

        うつの正体を追う。

       2   機械的診断が増やすうつ

        この機械的診断として近年増加したのが、巷に増加してきメンタルクリニックで、そこでは

        米国の精神医師学会で定めたDSMのマニュアル本が基準になっていて、昨年DSM-4が

        改定され、近く その解釈、運用等について統一見解が完成後公表されます。

        従来のDSM-4に沿った一般的な診断例はつぎのとおりです。

 

         医師との初対面、「どうされましたか」、「何となく気が重く、やる気も起きてこなくて」

         「ほとんど一日中、憂鬱な感じでしょうか」。 そう聞かれて少し考えてから、 そう言われると

         「そんな感じがします」。 「ここ2週間、そんな感じでしょうか」 「多分そうです」

         その後も「食欲は?」 「疲れやすい?」 「眠れないでしょうか」と矢継ぎ早の質問。

         言われてみれば、若い頃に比べれば食欲もないし、疲れやすいし、子供がうるさくてよく

         眠れていない。そこで「全部そのとおりです」。と答える。

         医者は、上記のDSMのマニュアル本をめくって患者に告げます。

         「あなたは、典型的なうつです」。休職した方がいいですよ。会社に提出する必要が

          あるなら今すぐ診断書を書きますよ」

          このような医師の見識、良心を疑いたくなるよう例もあるから「機械的診断」と命名したと

          思われます。

          一応精神科とか、心療内科などの看板を掲げているなら、せめて20分か30分でも

          患者のつらい心の心境に寄り添った診察の時間を設定するのが本物の医師と私は考え

          すが、そんなことよりも医療ビジネス優先が横行しています。

          すでにブログで述べましたように、あるNPOで発達障害の青年か゛転医したいと言った

          時、所長に同行したした際、クリニックの商魂たくましい一面に遭遇してとても不快な

          思いがしました。所長が大事な質問をしようとしたら、患者さんが待っていますからと

          突っぱねたとき。「まるで患者を回転寿司」のように扱っている。

          そんな思いでした。

 

             3    ( A )     うつのチェックシ-ト  "これが機械的診断の典型だ"


                      うつの原因の一つとされるストレスのチェック(SC)が法律で義務化される方向に

            ある。国は1月下旬からの通常国会で安全衛生法を改正し、すべての事業所と

            従業員に対して2015年にもS  Cを義務付ける方針です。

            このSCは、「職場環境のストレス度を経営者が把握するためのもの」というのが理由。

            これにより重症のうつを発見できれば、救われる人もいると見られる。その一方で

            冒頭の例のように、うつでもない人がうつと見立てられるリスクも指摘されています。

           

         以下の診断項目、及び4つの質問は、米国のDSMを念頭においたものです。

                     Q1  以下の項目のうち、最近2週間のあなたに当てはまるのにをつけよ。

           〇 抑うつ気分-----殆ど一日中、毎日、憂鬱な気分

           〇 興味の喪失-- 殆ど一日中、毎日、すべての活動で興味、喜びを感じない

                2つのどれにも当てはまらないのはただの憂鬱

                1つでも当てはまるのは次に進む

                   ↓

        Q2   以下の項目のうち、最近二週間のあなたに当てはまるものにをつけよ

           〇 食欲の変化 ダイエットしていないのに著しく体重が減少(又は殆ど毎日食欲なし)

                      〇 睡眠の変化  殆ど毎日、よく眠れない。又は寝ずぎてしまう。

           〇 活動量の低下 身体の動きがのろくなる。イライラ、不が安強くじっとしていられない。

           〇 疲労感     殆ど毎日疲れやすい、無気力

           〇 罪責感    殆ど毎日「自分は存在価値がない」と感じたり、根拠なく自責感を抱く。

           〇 思考力の減退  思考力、集中力、決断力の低下

           〇 自殺企図  「死んだ方がましだ」と考える、又は自殺を計画する。 

            が4つ以上、または、(注1) Q1でが2つの人は3つ以上の場合

             以下のQ3以後に進む   

       Q3  いつもと違い異常なまでに気分が高揚したり

          開放的になったことはないですか。      →いいえ 双極性障害(躁うつ病)の疑いも

           はい  ↓             

        Q4  非常に苦しいと感じたり、実際に仕事、学業

           日常の活動に支障をきたしていますか。

             はい ↓

        Q5   服用中の薬、アルコール、

           体の病気によるものではないですか             

                  はい ↓ 

         Q6    大切な人がなくなったことによる

             一時的ショックによるものではないですか      

              はい ↓

         大うつ病(いわゆるうつ病)の可能性が高い

 

          ▲  以下の疑いあり  *に該当する場合には、以下のaからcにあてはまる

                         可能性があります。

        a  短期反復うつ病

         大うつのような強い抑うつがあるものの持続期間が二週間よりも短く、且つ

         毎月1回抑うつが生じるもの

                    b    小うつ   軽いうつ状態で、気分変調症のように長続きしないもの

         c   気分変調症  抑うつは軽いが、2年以上続くもの

        * Q4からQ6の中の質問に対していいえの回答を一つでもした人

         及びQ2で3つ以は下選んだ人、または、Q1で2つ選び、Q2で2つ以下選んだ人

3月19日   続 職場のメンタルヘルスで配慮すべきこと

 

       3月 19日   続  職場のメンタルヘルスで配慮すべきこと

 

       このサイトでは、さらに義務化予定のストレスチェックを例示し、このような手法の問題点

       についてコメントします。

 

           義務化される「心の健康診断」

    ▲ 義務化予定のストレスチェックの9問 

    最近1カ月間の状態     以下の頻度の点数は、a、b、cに共通しています。

                頻度  殆どなかっbた  時々あった    しばしばあった  殆どいつもあった

                        1点        2点           3点           4点

      a  疲労   ひどく疲れた      

               へとへとだ

               だるい 

    b  不安   気が張りつめている          

             不安だ  

             落ち着かない

    c   抑うつ  ゆううつだ

            何をするのも

            面倒だ。

            気分が晴れない 

    以上の合計が疲労12点、不安11点以上、抑うつ10点以上のいずれかに該当すはれば「高ストレス者と

    判定される。

    ◎ 前半のサイトのチェック項目と上記の9項目が主な調査対象です。

           政府のこのような調査を義務化しようとする意図に私は賛同しますが、次の点に疑問を痛感します。

 

       A  このような心理検査の三つの要件-----信頼性 妥当性 客観性について

      B   このような検査を実施する際の経営者側と労働者側のコンセンサス(合意)


             この検査からある程度「うつ予備群」をあぶり出すことは可能ですが、これiによりうつ対策は

       できるかというと、その効果に期待が持てない印象を受けます。

       ここのサイトの疲労、不安、抑うつの項目を眺めていても、どこかのマニュアルを写している

       ような感じがします。具体的などんな状況(仕事、人間関係の中でそのような状況に陥るのか)

             これが見えてこないと次の対策につながりません。それこそ検査を受けている労働者に

       さらなるストレスを与えることにならないでしょうか?

                それからBのことについては、この検査の意味、目的をきちんと企業の担当者から説明を

       受けて了解してから実施しないと、被験者は適当に答えておこうという不信感をもって対応する

       ことも予測できそうです。実際に時々顔を合わすある社長さんに聞いたところ、このような検査

       結果の資料は人事効果には利用しないが、配置転換などには参考にするそうです。

       社員さんもそんなことを 警戒しますので、両者間の信頼なくして成果は望めないと思います。

                   適正な配置転換は企業にとって不可欠ですが、しかし企業によっては悪用することも

       聞いています。真面目に働いてきたのに、メンタル不調になると、使い捨ての雑巾の

       ように、嫌がらせを受けて退職に追いやられる人もいます。

        会社の業績が芳しくない場合などでは、自分は、リストラ対象者にされるのではない

       だろうか、と不安がります。またうつ状態になっている社員さんは専門医が話しているように

       自己防衛が強く、チェックリストに反発することが予想されます。

 

        関連して懸念することは、個人情報の保護の問題も関係してきます。

 

       定期健康診断のように、個人のデ-タ処理を慎重に扱うこと、外部の専門機関に委ねる

        ことも一考察と思います。

 

       すでにお伝えしていますように雇用の際の労使間の「労働契約」の中に、使用者、労働者

        共に安全配慮義務があり、うつの防止などに関わる職場のメンタルヘルスも当然該当

        します。 ですから、もし上記のようなストレスチェックが義務化された場合は、労使とも

        一工夫すべきかと考えます。

        a  うつについての全社的な学び 、うつ防止策の安全衛生委員会などでの検討会

          後者につきましては、職場環境の改善、これがうつ防止と関係してきます。

          うつ、過労死など労災訴訟では、過重な残業労働がよく注目されますが、

          職場の人間関係---パワハラ、いじめ、嫌がらせなどもよく関係しています。

          人間関係はなかなか発言しにくい問題ではありますが、「 安心して気持ちよく働ける」

          づくりに乗り出す必要性は高いです。

          この人間関係の問題では、認知行動療法について可能なら、これも上司と部下の関係

          効果的な学びができれば、両者間の関係改善になると思います。

          「あいつ、またやった」 「xx課長いつも本当にうっとおしい」

          これではストレスがたまる一方です。こんな時相互に相手を決めつけて反目し合うのみ。

          好きか嫌いか、黒か白かの二分法でなく、視点を少し代えることで灰色もみえることが

          あります。相手の不快な面とともによい点も見えてくることもあり得ます。

         

          メンタルの安全配慮義務は、労働者側にもこのような自助努力の責任が

          

          あると私は考えます。

  

                 b  ストレスのチェックリスト  これは、指示命令されて、そのまま実施するのでなく、

             自社の実情に応じて工夫改善していくことが労使双方にとって得策かと考えます。



2月9日 リストラと定年延長への対応力

 

   2月9日 リストラと定年延長への対応力 プレジデント 2014・2・17号

   <自分では気がつかない「リストラ危険度」チェック>  東洋大 小島貴子氏 

 

   「こ厳しさを増す国際競争の中で生きるため、企業は、経営体質のさらなるスリム化が

    求められています。給与水準が高く、社内では余剰気味の中高年が犠牲にされやすい

    という図式は変わっていないのです。しかし、それだけではありません。IT化などを

    背景に、今世紀になってからビジネスのあり方は、激変しました。企業が求める人材の

    モデルも様変わりしたのに、中高年の多くがそれに気づかず、適応できていないことが

    リストラの続く最大の原因だと、私は考えています。

     ではリストラされやすいのは、具体的にどのようなタイプなのでしょうか。それを

    示すために作ったのが下記の「リストラ危険度の自己チェックリスト」です。」

 

                 リストラ度自己診断表

       1   今日の日経平均株価を知っている (経済的感覚)

              2    3年後の自分の目標を持っている。(意欲)

            3    とっさの時に助けてもらえる先輩、友人が3人以上いる(人脈)

              4    同業者以外の人と話すことは得意である。(平衡感覚)

              5    半年仕事がなくても、生活できるだけの貯えがある。(生活に対する危機感)

              6    5年後の世界状況がどうなっている考えている(国際感覚と予測力)

       7    できないことがあったらできるよう努力する(挑戦力)

              8    3年前よりも今むの自分の方がビッグになっている(成長努力)

              9  どんな仕事でも断らない。(貪欲さ)

             10   人の好き嫌いが少ない(人間関係)

                     小島貴子氏 作成

 

             ▲  上記の項目についての小島氏のコメント

              現在のビジネスマンにとって、極めて重要な資質が未来志向とチャレンジ精神。

             現状に甘んじることなく、常に自分を成長させようとする姿勢は、中高年にも

             当然求められるとのこと。上記の項目では、2、7、8、9に該当すれば合格とのことです。

             このような項目に当てはまる社員は、たとえリストラ対象になりそうな年齢になっても、努力

       してきた実績が評価され、将来に対しても、この人は、やってくれるいう信頼を得る なら、後で

       述べます定年延長の選考でも、試練を乗り切れる感じがします。

       そうは言っても、次の小島氏の言葉は、リストラの危機にさらされる恐れに直面する人々に

       とっては、辛辣さを感じる響きが身にしみてくるようです。

       「ビジネスモデルが目まぐるしく転換していくなか過去の体験は役立ちません。

        今必要とされているのは、身に着けたノウハウを応用して、新しいビジネスをどう生かすか

        ということ。未知のの仕事でも、進んで取組み、環境の変化にも耐性があって、柔軟に

        対応できるかどうかが問われます。ビジネスマンは、学習し続けなければならない

        宿命なのです。」 

        それから、小島氏は、「ビジネスマンにとってもう一つ重要な資質がコミュニケ-ション能力

        です。」と述べ、この能力の高い人は、上司や部下と良好な人間関係が保てますが、

        低い人は、社内に味方が少ないため、リストラされやすくなります。」 

         この対人関係能力に関してチェックりにも項目が表記されていますが、私としては、

         仕事の遂行能力、チャレンジ精神と共に人間力に注目します。特に若い社員から慕われ

         一目おかれるベテラン社員の存在感。たった一言で若い社員の自信喪失から立ち直らせ

         たり、相談相手になったりする社員。後半で出てくる後継者の教育には、こんなタイプの

         「おやじ」が必要なのです。

                < 定年延長が許される人、捨てられる人>   溝上憲文氏(ジャ-ナリスト)

        定年後も会社に残って欲しいのはどんな人なのか。元JCB執行役員で再雇用事情に詳しい

        感性労働研究所代表宮竹直子氏は「特殊なスキルの持ち主よりも知識や経験の伝授ができる

        人」と語る。「特殊なスキルや知識を持っていることが望ましいのですが、その能力をフルに

        発揮してほしいというより、これまで培った経験、技術を後輩に伝えることを会社は期待して

        います。自分は黒衣に徹し、若手を前に出してやらせる。失敗させてもいいから、アドバイス

        しながら後輩を育てていくタイプに残ってほしいと会社は思うもの」との見解です。

        例えば営業職゛あれば、会社にとっては、その人がいなくなることで、顧客や取引先がなくなる

        ことが一番怖い。「取引先に若手を連れて行き、人間関係の築き方を含めたやり方を

        実践で教えながら受け継いでもらう。それができる人です。」(竹氏)

               逆に自分が培った専門性や経験に過剰な自信を持ち、後輩を仕切りたがる人も いる。

        過去の成功体験を披れきし、自慢話をする人がいるが、これがもっとも後輩に嫌われるタイプ。

               「電機メ-カ-の人事部長は、自分を知ることが大事である」と指摘するとのこと。

        「過去の実績や自分の専門性を過信している人が多い。会社の看板やブランド、優秀な

        上司や、部下のサポ-トがあって実績につながっていることを忘れているのです。

          さも自分一人がやったかのような自慢話など誰も聞きたくありません。

        自分の実績が本物か偽物かを検証し、自分の実力を知ること、その上でどんな役割を

        演じればよいのかを突き詰めて考えることです。」

        

        自分の役割とは何かを知る人の意識は、職場での立ち居振る舞いに現れる。

        実例を挙げて宮竹氏はこう説明する。「部長職を勤めて再雇用された人がいます。基本的

        には、定時に帰るのですが、若手が残業していると常に"お先に失礼します。"といって

        席を立つ。会議にも参加するが、決して自分から発言せず、意見を求められて初めて答える

        のです。そういう人ですから周りも"こういうものをつくってみましたが、見てもらえますか"

               "ここが行きづまっていますが、どうしたらよいでか?"と言い寄ってくる。その方は、決して

        無理して自分を抑え込んでいるのでなく、後輩が自律的に育つことを支援するのが自分の

        役割だと言い聞かせているのです。」 元部下の若手社員に「お先に失礼します。」となかなか

        言えるものではない。その人は、契約更新のたびに継続して働いてほしいと懇願された。

        ◎ 私の印象

         リストラ、定年延長など会社の選別の試練の際に、日頃只仕事が出来ればよいのでは

         ないことが克明に分かります。 かって大鵬親方がロシア出身の力士に語ったこと、

         稲穂が熟して垂れ穂になるように、実力がついてきても謙遜さ を忘れるな

         そんな言葉を想起しました。上司にへつらい、部下に横柄な態度で上手く出世できても

         人間力を欠いた人には部下はついてきません。

         こんなことも心に刻みこんでおくことが肝要かと思いました。

                 教育は、学校であれ、企業であれ、 教える側の品格が

          平素の言行を通して相手に感動を与えるものが欠けていては

          相手の心に響くものは与えられないと痛感しています。

          カウンセラ-も常に人間性を磨くことに留意しないとその努めを

          全うできないと思っています。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

1月18日 パワハラ自殺の賠償訴訟判決 5400万円の支払い命令 

 

      1月18日 パワハラ自殺の賠償訴訟判決 5400万円の支払命令  名古屋地裁

      

      厚労省の外郭機関からの配信メ-ル(2014年1月15日)

        

      私の家の近くの日進市のほうろう加工の「メイコウ アドヴアンス」の社員(当時52歳)が平成21年

       1月に自殺したのは社長らが日常的なパワハラによる原因だとして遺族が損害賠償を訴えた訴訟

       判決で、名古屋地裁は、1月15日パワハラと自殺の因果関係を認め、社長と会社に上記の額の

       支払を命じた。裁判長は、男性が社長の暴言と暴行に恐怖を感じていたと指摘。

       自殺直前一週間前には太ももを蹴られ12日間の怪我をした上、退職届を強要され、強い心理的

       負荷を受け自殺に至ったと判断した。

             その他、その社員の仕事中の過失事件として、他の社の記事では、誤って設備の一部を破損

       した際には、社長は、本人に7000万円の損害賠償を請求し、支払うまでは、退職させないと

       強迫していたことも出ていました。ブラック企業というよりか、歴史の歯車を逆回転させたような

       野蛮な企業の存在に大変驚くと共に、社労士としては、傍観者的立場では居られないと

       痛感しました。

 

 

 

 

 

 

26・1・4 新年度の計画立案について

 

        26年 1月4 日 新年度の計画立案について

 

           新年明けましておめでとう御座います。 本年もよろしくお願いします。

      一年の計は元旦にあり、と言われ、年が改まると私達は、仕事や私生活に於いて

      色々と前年の反省に立って、今年のことを考え実行しようとします。

      そのような時、どのようなことに留意して目標達成を目指したらよいでしょうか? 

            書店にそれに関わる記事の出ている専門誌もありますが、こんな時に開きたく

           なるのがコルヴィ氏の「七つの習慣」です。その中から私が注目した箇所を

      抜粋して、私見を述べていきます。

             なお、この「七つの習慣」は人間を連続した成長に導くことを目的として書かれ、

      その成長のために、大切な七つの心がけを体系化した思想です。

      人間は、生来誰かに依存していていかなければ生きていけない。成長すれば

      自立の段階に向かうのですが、本当に自立した人間になるため役立つのが、

      第一の習慣として「主体性を発揮する」、第二の習慣として「目的をもって始める」

      第三の習慣として「重要事項を優先する」

      以上の流れを理解されて、新年度の自己、家庭、自己の所属する組織の

      メンバ-としての計画立案される際の多少なりとも参考になることがあれば

      幸いかと思います。この点に関して著者コルヴィ-氏は、「重要度」と「緊急度」を

      軸にして述べています。     

     

                     P1010021.JPG 

               ハボタンで飾って気分の一新を図りました

          <  時計と羅針盤の違い >

       自分がどのようにして重要事項を優先しようとしているかは、自分が二つの強力なツ-ル

    時計と羅針盤をどのように使っているかを考えてみれば分かる。

    時計とは、時間をどのように使い、管理するかを表す「約束・予約スケジュ-ル・

    目標・活動」のことである

    「羅針盤」とは、自分の人生をどう生きていくかといったことを表す「ビジョン・価値観

    原則・ミッション・良心・方向性(人生の指針のこと)のことである

    時計と羅針盤の間にギャップがあること(自分のやっていることが、自分の重要事項に

        役立っていないこと)を強く感じたときに葛藤は生じる。

     中には、そのギャップが強烈な痛みとなって返ってくる人もいる。このタイプの人は、

    自分が言ったことが実行できず、他人や状況によってコントロ-ルされたり、時間を

    取られたりしていると感じている。常に緊急事態や危機に反応し、つまらないことに振り

    まわされている。-----

    その結果自分の本当の実力を発揮するという大切な作業に時間をかけることがないのだ。

     ただ流されて生きているといっていいだろう。

     ギャップを何となく不快に思っている人もいる。そのような人は、自分がなすべきことや

     したいことができていない。そして、していないことにだけに気を取られ、している

     ことに集中できないというジレンマに立たされる。さなかった

     また、ギャップに空しさを覚える人もいる。「仕事上の成功」や「経済的繁栄」のみで*

           *(これは、賃金、地位の向上etc)自分の幸福を判断していて、自分が成し遂げた

      「成功」が思った程の満足をもたらさなかったことで初めて、自分の愚かさに気づく

      人たちである。 大変な努力を重ねて「成功のはしご」を一段々の登り詰めたが、

      結局はしごを掛け間違えたことを知るだけに終わる。登ることだけに熱中する余り、

      人間関係を損ない、豊かな生活を失ってしまったのである。一番上まで登る競争を

      している間、自分にとって最も大切なことに 自分の時間を費やさなかったのだ。

      ギャップによって方向性を見失い混乱してしまう人もいる。このタイプは、何が

     「重要事項」なのか分かっていない。一つの活動からもう一つの活動へと機械的に

     進んでいるだけ。------そんな人生を歩む意味があるのか疑問に思うことさえある。

     また、ギャップを感じることによって生活のバランスが取れていないことがわかっても

     生き方を変える自信がもてない人もいる。あるいは、変えるには、余りに大きな犠牲を

     払うことになると感じている人もいる。つまり変革を恐れているのだが---。

     従来どおりにバランスが取れてないままで生きた方がよほど楽だからだ。

 

      ◎以上の要約

      時間 の使用、管理と仕事をすることのビジョン、価値観、ミッション(使命観)等との

      バランスが上手く取れず、後になって悔いを残したり、そのような不本意な実情に

      気づいても甘受するのみなど様々なタイプの人々が出ています。  

     このような状況下でも働かざるを得ない人々は、ストレスが溜りメンタル不調に

     晒されます。上記の「重要なこと」と「時間の使い方」のギャップは、以下の事件を

     契機にして気づかされ困惑します。

 

           < 人生の目覚まし時計>

 

        「本当に重要なこと」 と「時間の使い方」にギャップがあることを、突然、劇的な形で

    気づかされることがある。それは人生の目覚まし時計ともいうべき、アキシデント

    によって知らされる「恋人の死」、「息子の非行事件」、「会社のリストラ」、

    「ガンの宣告」 「妻(夫)の離婚要求」このような突然の危機に直面し、初めて

    自分の「時間の使い方」と自分にとって

    「本当に重要なこと」との間にギャップがあることに気づかされる。

        

   ◎ このような突然のアキシデントについてのコルヴィ-氏のコメント

     このような危機的状況を知らせる「人生の目覚まし時計」に起こされない限り、多くの

     人は人生の根源的な問題を考えるという機会に接することはまずないであろう。

     慢性的な根の深い原因を探らずに、痛み止める応急措置としてバンドエイドや

     鎮静剤を探す。 一時的に安らぎを得て、さらに「良」を全うするために忙しく立ち

     続けるだけで、自分が本当に大切な「最良」のことをしているのかどうかを立ち

     止まって考えることさえ、決してしようとはしないのである。

     ◎ 私の感じたこと

     かっての終身雇用制が崩れ、市場の動向が目まぐるしく変化する中で、しっかりした

     羅針盤(心の軸)を土台にした「キャリア形成」を考えていくこと、もう一つは、最近時々

     耳にする「ワ-クライフバランス」、とくに家庭との調和のことも大事かと感じました。 

                                           



1月7日 続新年度の計画立案について

 

      1月7日 続 新年度の計画立案について

 

           ▲    時間管理のマトリックス

    

            緊急         ←          緊急ではない 

      

       [ 第一領領域 ]                  [ 第二領域 ] 

     

  重     ●危険や災                       ●豊かな人間関係づくり

          ●差し迫った問題                    ●健康な身体づくり 

  要     ●締切のある仕事、会議               ●準備や計画

          ●病気や事故                       ●予防       

        ●クレ-ム処理                      ●価値観の明確化      

        ●壊れた機械の修理                  ●勉強や自己啓発 

        ●むずかる赤ん坊                    ●真のレクリエ-ション

                                     *  ●エンパワメント

     

           [ 第三領域]                       [ 第四領域 ]

          緊急                   ←        緊急でない

            

       重     ●様々な妨害、邪魔                   ●意味のない活動 

          ●多くの重要゛ない郵便物、報告書              ●うわさなどの暇つぶし

     要     ●多くの重要でない電話                 ●見せかけの仕事

           ●多くの重要でない会議                  ●だらだらした電話

    で     ●重要でない差し迫った問題               ●多くのTV番組、コミック 

           ●みんながやっていること                 ●現実逃避

    な     ● 突然の来訪                        ●単なる遊び

           ●無意味な接待、付き合い                ●待ち時間

    い    

        以上のすべての活動は、緊急度と重要度という二つの軸によって四つの領域に分け

        られている。

                    * なお、上記の第二領域の「エンパワ-メント」の意味は、色々な問題に対して

          自己決 定して自力で生きることであり、そのために、その領域の「豊かな人間

          関係」、「自己啓発」などが大切です。

              

         ◎  重要事項を優先する(第3の習慣)

                       ●   「時間を管理する」という発想の間違い

          コルヴィ-氏は、「時間管理のマトリックス」で4分類しています。

          しかし、彼は「システム手帳」、「スマ-トフォン」等など時間管理の方法は多数あり、

          人々か時間管理の方法にこだわるのは、そうして効率的な毎日を送ることで

          バランスがとれ、充実した生活を遅れると信じてるからだ。だがそれは大きな誤解

          と指摘します。従来の時間管理のツ-ルには、第2の習慣(目的をもって始める)で

          みたような自分の価値観、ビジョンが反映されていない。

          ですから彼は、「忙しい毎日のやりくりは出来るかもしれないが、日々、人生むの

          目的の達成に近づいている、という実感はもてない。」と明言します。

            では、何を管理すべきか、ということになりますと、それは「重要事項を優先

          する」という行動の順序。これを完璧にするのを提唱しているのが第3の習慣です。

          

         ◎ 重要度  

          日頃会社や家庭等では、様々な緊急しなければならない仕事に追われていますと

          「緊急度」と「重要度」を多忙の中で混同しがちになります。

          後になって後悔しないためには、、「重要事項」の優先順をきちんと選別して時間も

          お金も有効に使う分別をわきまえる必要性を痛感します。

          第3の習慣の前の第2の習慣「目的をもって始める」この時に、第ニ領域の「ビジョン」

          「価値観」等が何かを始めるときの土台になり、ここの時間管理で、他の3つの領域との

          調整の問題に直面します。

                   第一領域は、「緊急かつ重要な活動」を表し、この領域のためには、時間を割かない

          わけにはいかないのです。ここでは、様々な要求や問題に対応、管理し、

          生産し、経験と判断力を活かすところです。この領域の仕事を怠ると大変なことになり

          ますが、この領域の活動の多くは、重要なことに着手するのが遅れたり、予防

          計画が不十分だったりした結果、緊急に対処しなければならなくなったのです。

              第ニの領域は質の高い領域であり、長期目標を立てたり、問題発生を見越して

          その予防をする(リスク対応)こと、人材を育成したり、自己啓発、読書、研修会に参加

          したりして技能を高めたりする(キャリア形成の活動)であったり、家庭内の必要なこと、

          重要な会議やプレゼンテ-ションに備えたり、コミュニケ-ションを改善して良好な人間関係

          にしていくのがこの領域の活動です。

          ですからコルヴィ-氏の言うように「この第二の領域に費やす時間を増やせば

         実力が高まる」訳けです。反対にこの領域を無視すれば、ストレス、疲労、深刻な

         危機が増えてしまい、第一の領域に費やす時間が増えることになります。

          この領域は、私達が主体性を発揮して目的をもって活動する「「自己リ−ダ-シップ」の

         領域と彼は命名しています。「安心して気持よく働ける」職場にするためには

         経営の上層部がこの領域にどのように配慮して必要と感じていることを実行するのか

         彼等の胸三寸に関わっていると私は考えます。

         

         企業のような組織でも、私生活等でも、この第二の領域を重視して、他の領域を減らし

         日々充実した活動が不可欠なことを七つの習慣を通して再確認しました。

         現国で学んだ 笠信太郎氏の「ものの見方」の中で「イギリス人は歩きながら考える」

         の内容を今でも記憶しています。

         現実をしっかり見ながら適宜軌道修正しながら進んでいく堅実な生き方です。

         時間管理のマトリックスと共に、一週間、一カ月といった短いスパンを土台にした

         思考、行動の記録表をつくり、各々の節目で反省しつつ改善していくことの実行が

         必要と考えます。              

 

 

 12月19日 「解釈と上手に付き合う」吉川剛史

 

       12月19日 「解釈と上手に付き合う」 吉川剛史

        12月18  コ-チAからの配信   

        職場の上司と部下の対話例から「解釈の仕方」つまり、認知の仕方次第では、ストレスが生じて

        両者の信頼関係が揺らぐ原因にもなりますし、逆に一見不快に思うことでも、認知を変えることで

        「気づき」が生まれ、新しい視点観点から考えれるようになれば、ストレス解消のみか、本人の

        成長に繋がります。

        吉川コ-チの記事を一読して焦点は、「認知の修正による新たな気づき」による成長と良好な

       人間関係の構築によるストレス解消にあると直感しました。

 

             「部下の動きがどうもスロ-で腹が立って仕方ない」という方がいました。よく聞く不満であり、

       よくあるシチュエ-ションです。少ししつっこく「何にそんなに腹が立っているのですか?」と

       くり返していると、最後に出てきたのは、「過去の私に出ていたことと今の彼らとの差が大きい

       ことです。」 「どういうことですか?」 「私の期待値とのずれですね。」

       ◎相手への期待と現実のずれこそが、怒りや悩みの元であり、部下の行動そのものが

        原因ではないということがわかりました。

 

        ▲ 吉川コ-チ自身の体験談

        

         リ-ダ-シップが非常に強いと言われている社長のもとで仕事をしていた時のこと。

         会社のために良かれと思って様々な提言をするのに社長は全く聞き入れないとのこと。

         その時、吉川氏のコ-チにぐちをいいました。

         「あの社長は人の話を菊耳をもたない」と。するとコ-チから意外な質問がなされたとのこと。

        「社長さんは、何故あなたの意見を聞き入れないといけないのですか?」

        「だって、このアイディアは、グロ-パル展開する会社に絶対必要ななんです。」それなのに

        社長は、ちゃんと聞いて理解しようとすらしないのです。」

        ◎ この会話から吉川氏のどんな「認知むの仕方」が問題なのか、読み取れます。

         自己中心の思い込み「---すべきだ。」 「人の話を聞く耳をもたない」

         私の話を聞かないのが「人」の話を---と拡大解釈しています。

         さらに、コ-チから「社長さんには、あなたはどう映っていますか?」

         何を聞かれているのか分からないままに15分程四苦八苦し、やっと言い換えることが

         できたフレ-ズは、「この社員は、社長である私を理解させ、納得させるアイディアを

         もっていない。」というものでした。言葉にしながら彼は非常にショックを受けていたとのこと。

         それまで「上司たるもの、部下の話に耳を傾け、理解しようとするのは当然だろう」という

         自分の期待(尊大な期待)の中で実際に起きていることを解釈したからです。

 

                この吉川氏の冒頭のエビソ-ドの人も、「部下は私の若いころと同等に動けて当然だ」という

         期待(強い思い込み)から怒りが発生したとのことです。さらに悪いことには、自分も、相手の

         人も「相手のためだ」という使命感に基づいて自分の正しさを微塵に疑っていなかったと

         語っています。(盲目のような傲慢さを私は感じます)


                彼は、ニ-チェの言葉の「事実など存在しない。存在するのは解釈のみである。」を引用して

                「 "絶対的な事実がある"という前提に立つと------所詮は、どのような解釈をするか次第

          であるということを説いたものです」と述べています。

         権力志向の強い政治家が悪用しそうな言葉です。

         吉川氏は、「常に落ち着いている人、思慮深いと言われる人たちは、この"解釈"と上手に

         つき合っているように見えます。」と結論づけています。

         (一人よがりにならないように配慮しているという意味だと思います)

         どのように配慮しているかというと、次のように説明しています。 

         相手の立場に立って自分の感情を「再解釈」したり、「自分も正しいが、相手の言って

        いることも正しい(アサ-ションの手法です)と解釈の許容範囲を拡げたり、期待値を

        相手に明確に伝えた上で、互いの解釈のズレについて建設的に対話したりすること

        なのです。

        米国のキング牧師をリ-ダ-とする人種差別撤廃を目指す公民権運動の基本理念を

        想起します。企業内のみならず、日本の国政の場でも、胆に銘じて置くべきことと

        痛感しています。ニ-チェの権力志向により「正義」が歪曲されるのでなく、

        対立する相手とどう思慮深くあるべきかを問いかけている問題提示の記事と感じます。