2月14日 会議はどうでもいいところで盛り上がる  粟津恭一郎先生執筆

       2月14 日  会議はどうでもいいところで盛り上がる  粟津恭一郎先生執筆

            コ-チAより配信    会議の活性化を目指して 

 

            とかく日本では、職場で議論しことが苦手で、本音を語り、上司などと意見が対立すると

     感情的しこりを残したり、下手なことを言って恥をかくことなどを恐れ、お互いに、用心

     し合って発言を控えます。企業によっては、講師を招いて、傾聴スキルだの、コ-チング

     スキルだの、アサ-ションスキルだのと学びをしても、うわべだけの手法の習得だけでは

     中々現状は変わりません。そのようなことで問題意識をもって現状打破をめざす方々に

     とっては、今回の記事は、参考になるかも知れません。 

 

   そうは言っても、ただ通読するのみでなく、自社でも何か共感することでも

   あれば、担当責任者の方などの決断されるのを切望いたします。 

   筆者があるメ-カの事業部長のAさんと食事をしていた折、

  「会議を活性化させるコツ」が話題になったとのことです。

   Aさんが「会議の活性化のために議事録を使う」と聞いて粟津先生は興味を

   もたれたそうで、Aさんは、殆どの会議で議事録の担当者をおき、会議の終了後

   出席者全員にすぐその議事録を送ることを徹底しているとのことです。

   それは、「議事録は、参加者全員へのフィ-ドバックだから」とのことで。

   Aさんが管理職になったばかりの頃の職場の会議はとても単調なものとか。

   一言も発言せず会議を終える人も多く、殆どの会議は、議論の場というよりも、順番に

   報告するだけの会の場のようでした。

   「会議をもっと活性化させたい」と考えたAさんは、みんなが発言しやすい場つくりや

   関係つくりにも勤め、「どんどん発言して欲しい」と部下に伝え続けたとのこと。

   すると会議は次第に「活性化していった」ようにみえたのでしたが、ある日Aさんが毎週

   定例会議の議事録をまとめ読みしていてあることに気づいたとのこと。 

    発言が増えたと喜んでいたが、本当に重要な点について議論していない。

   これは、Aさんにとって「大きな発見」だったそうです。

 

          上記のことに関連して先生は、以下の話を引用しています。

   30年以上前、イギリスのC・N・パ-キンスは、著書でつぎのことを紹介しましろた。

    ある時、ある組織の幹部が二つの新規プロジェクトについて話し合ったときのこと。

     一つは原子炉の建設、他は自転車置き場の建設について。

   この時の原子炉の建設についての議論はわずか数分で終わり、建設はその場で承認

   されました。ところが、自転車置き場の建設については、全員が発言しやすい内容

   だったことから、議論が数時間におよび、それでも結論が出ず、次回に持ち越された

   とのことでした。 

          粟津先生の言「私たちは、自分が知らないことについては、たとえそれ

   が自分にとって重要な議題であっても、恥をかきたくないという気持ちから発言を

   控える傾向があるそうです。一方、議論しやすいもの、自分の意見を言いやすい

   ものについては積極的に

   発言する傾向があるということです。」

   パ-キンソン氏は、このことに関して次のように言及しています。

   議論の一項目の審議に要する時間は、その項目についての支出の額に反比例すると

          表現し   パ-キンソンの凡俗法則」と呼ばれているとのことです。

    実に皮肉に満ちています。

          さらにAさんは、以下のことも先生に教えてくれたそうです。

 

           垂範率先(上司がまず部下に 手本を示す)の良き参考例として企業の似た

    ような部署の担当者の方々にとって役立つ例と痛感しました。

    Aさんの言: 会議では、みんなに発言して欲しい。ところが、実際の会議では、

    何故かどうでもいいところばかりで発言が増えたり、本来みんなで議論すべき

    議案で発言がなかったりするんです。しかも会議中は不思議とそういうこと

    に気づきにくい。

    そこで私は議事録をフィ-ドバックのためのツ-ルとして使うことを思いついた

    のです。  

     ----議事録を振り返ってみたところ、技術的に難易度の高いテ-マの専門的知識が

    必要な場面で発言 が少ないことに気づきました。おそらく" この件について

    勉強していないとか、予備知識をもっていない"と思われたくない"という心理が

    参加者に働いたのだろうか と思いました。

     ◎  では誰にそう思われたくないでしょうか? 

     A氏: この時、みんなは、上司である私の評価を一番気にしているのではないか

     ということをに気づいたのです。

     私も自分の専門外のテ-マでは、深く質問していなかったのです。

     私も部下の評価を気にしていた。これは事実でした。

     そこで私は、次の会議では、どんな内容にも知ったかぶりせずに、

     "分からないのでもう一度説明して欲しい"と自ら率先していうことを意識しました。

     (その結果として)

                 "上司も分からないんだ"ということがみんなに安心感を与えたようで、質問が

      増えました。より本質的な部分での理解が進んだ上で活発なやりとりが

      おこなわれるようになったのです。 

       ◎ 最後に粟津先生の締め括りの言葉

      会議の活性化について考えるとき、私たちは、「全員が発言したか」から

      「アイディアがたくさん出たか」といったことに意識を向けることが多いと

       思います。それは、決して悪いことて゛はありませんが、これらに加えて   

       「最も議論すべきところを議論したか」ということも「会議の活性化」の

       大切な要素として取り入れてみては如何でしょうかと提言されています。

 

       ◎ この記事を通して私が感じたこと 

       ここでも企業内で大切な責任を負った上司の方の、ここぞというときの決断の

       ことが出ていました。自己のプライドに支配されず、時として大げさな言い方 

       かも知れませんが「清水の舞台から飛び降りる」英断が必要と感じました。

       その英断の結果が部下に波及して部下も恥を気にせず肝心な時に質問できる

       ように好転したのは大きな収穫です。勿論部下に対して恐れを抱いていても

       ある程度その上司のAさんに上司としての仕事に自信があればこそ

       英断されたかも知れませんが。その自信以外では、ここでは全く述べて

       ありませんが、謙遜さ」も不可欠と考えます。

       昨年11月28日の同じくコ-チAの配信「自分をさらけ出す」でも上海の日本の

       企業の現地法人を取り仕切る責任者も謙遜さを備えていた故に現地の方々の

       信頼を得ました。上司と部下、中国人と日本人の壁を乗り越えて

       ともに働く仲間=同労者」として。(労苦を共にする仲間の意味です)

 

 

 

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